西鉄二日市店ブログ
ヨガのお話【八支則:ニヤマ~イーシュヴァラ・プラニダーナ~】
2019/01/28
みなさんこんにちは^^
インストラクターの井上です!
今回は「八支則」の一つ、"Isvarapranidhana:イーシュヴァラ・プラニダーナ(祈り)"をご紹介します!
ヨガを始めると、多くの方がまず1番に出会うのはポーズ、「アーサナ」だと思いますが、実はヨガ=アーサナ(様々なポーズをとること)ではなく、
アーサナはヨガ哲学の八支則というものの中の1つに過ぎません。
ヨガの八支則とは、生活をしていく上で守るべき8つの規則や、心がけといったものですが、その中の1つに"ニヤマ(勧戒)"というものがあります。
ニヤマは"勧める戒律"と書くように、行なった方が良い行為や心構えについて説明されているものです。
その中には、"Sauch:シャウチャ(清浄)"、"Samtosa:サントーシャ(知足)"、"Tapas:タパス(苦行)"、"Svadhyaya:スヴァーディヤーヤ(学習)"、"Isvarapranidhana:イーシュヴァラ・プラニダーナ(祈り)"
の5つがあります。
こうして見ると難しそうな言葉が多いですが、1つ目から順に見ていくと、
清潔でいること、現状に満足すること、努力すること、学び続けることと言った感じで、なんだかそんなに難しいことではない気がしますね!
ただ、最後の"祈り"に関しては、あまり日常的なものではない気がしていたのですが、私たち日本人には古来から"祈り"の習慣が身に付いており、祈り自体が日常的に行なっているものであることに今回この事を紹介するにあたってより知れたのでさらに深くお伝えします☆
・"Isvarapranidhana:イーシュヴァラ・プラニダーナ(祈り)"は何を意味しているのか?人によって様々な解釈がありますが、「自分の行動や意志を神様に捧げること」や「自分に起こりうる全てのことを受け入れ身を委ねること」といった意味があります。
どんなことも、自然や神様などの大きな力があり、そこに身を任せたり、感謝をしたりしながら生きることを意味しています。「自然に感謝をする」ことが、ヨガで教え伝えている祈りであるとするならば、私たち日本人には日々行なっている「いただきます」と「ご馳走さま」も"祈り"だと私は感じました。
私たち日本人は、食事の前後に、当たり前のように手を合わせますよね?
これは海外では珍しいことで、初めてそれを見た海外の方は口をそろえて
「何をしているの?」とみんな疑問に思うそうです。
※海外にはこの文化がない為。
みなさんは「いただきます」「ご馳走さま」は、何のためにしているの?と聞かれたら、なんと説明しますか?
作ってくれた人に感謝?
食材を運んで来てくれた人に感謝?
農作物、豚や牛や鳥を育ててくれた人に感謝?
その食材となった動物の命に感謝?
私はおそらく、この全てだと思います!
「いただきます」と「ご馳走さま」は今では手を合わせて唱えるだけの簡単なものになっていますが、本来は一拝一拍手の後に和歌を詠み、続けて「いただきます」もしくは「ご馳走さまでした」を唱えるのが作法である。とされています。
数が違うだけで基本的には神社参拝の二拝二拍手一拝の作法とかたちは同じで参拝と食事の感謝が同じ作法であることからも、料理そのものが神であること。としています。
ちなみに、食前の和歌は「たなつもの百の木草も天照す日の大神のめぐみえてこそ」で、食後の和歌は「朝よひに物くふごとに豊受の神のめぐみを思へ世の人」。
最初の歌は、すべての草木が育つのは太陽の神である天照大御神の恵みを得ているからという意味で、次の歌は、食事をするたびに豊受大御神の恵みに感謝しましょうという意味です。
これらのことからわかるように、古来の人々は食事を神様からの贈り物として考えていました。確かに、今の時代には、季節を問わず、輸入や温室栽培などによって、食べたいものを時期を問わず食べることができますが、
それでも不作だった年は値段が高かったりと天候や自然災害に左右されることは多く見られますよね。
きちんと晴れ、雨が降って、夏には暑くて、冬には寒くて、そんな四季の変化が当たり前に来ることが、私たちが今日食べる食事を作るもとになっています。そう考えると、やはり食事の時に手を合わせて「いただきます」「ご馳走さま」を伝えることは、食事をする時の礼儀であり、感謝の気持ちを伝える祈りなんだと私は思います!
日々当たり前に行っている、この「いただきます」「ご馳走さま」
とちらの言葉もさらっと口にしていますが、料理を作ってもてなしてくれた人はもちろん、お野菜や肉、果実そのものの命、その食材を丹精込めて作ってくれた農家さん、さらには太陽や、雨、風などの自然にも思いを馳せ、この深い気持ちを胸に刻みながら皆さんも日々祈ることをしてみてください^^
そしてこれを自分自身に置き換えて過ごしてみると
これまでの自分をつくった、自分自身を含めその周りの人や環境、何事にも日々
感謝、祈りの気持ちが自然と芽生え穏やかなココロでそれからの時間を過ごすことができます。
言い換えれば自分自身にも他人にもモノにも自然にもとても優しい生き方につながります♡