本日のお悩み
今年で40歳になります。年を重ねるのが、老けていくのが怖いです。お誕生日を祝われるのは嬉しいけど、5年前はシワがなかったのに、10年前は今より5kgやせていたのにと過去の自分と比べてしまって。老けたくないと、高額なアンチエイジングの化粧品やサプリを試してしまいます…。
本日もお悩み相談ありがとうございます。
お気持ちお察しします。あなた様のおっしゃる通り、老いは怖いですよね。哲子のお歳は誰にも教えられないけれど、私も怖いわ。
でも、なぜかしらね。なぜ怖いのかしら。今もお誕生日を祝われることはとっても嬉しいし、逆にお誕生日になぁんにも予定がなかったりすると、「私の存在って認められてないのかしら…」と、とても悲しくなってしまう。
それとは裏腹に、歳を重ねていくことに漠然とした不安を感じたり、しみやシワ、白髪やおカラダのラインといった見た目が変わっていくことになんとも言えない恐怖を覚えるのよね。
乙女の心はまったく裏腹ね。
これはきっと、若くて、肌がぴちぴちしていて、ぼんきゅっぼんな「見た目」にこそ価値があると、世間が信じている証だと哲子は思うの。
そうじゃない多様な価値観はあるし、最近はそういった観念にとらわれないお方もたくさん増えてきたわね。
私が大切にしている「ヨーガ・スートラ」という聖典では、なんと、聖者と呼ばれるお人ですら老いは怖いと言っているのよ。だから私たち庶民にとってはふつうの感覚なのよね。修行を重ねた聖者ですら怖いなら、私たちが怖がるのも無理はないわ。
この老いへの恐怖をはじめとして、私たち人間の苦悩(クレーシャ)には5つの種類があるようなの。聖典から引用するわね。
・無知(アヴィッディアー)
・自我(アスミター)
・好き(ラーガ)
・嫌い(ドヴェーシャ)
・死への恐れ(アビニヴェーシャ)
最後がまさにだわ!このアビニヴェーシャは死への恐怖だけじゃなくて、何かを失う恐怖も含むらしいのです。
愛とか財産とか名誉とかかしら…。失う恐怖があると、それに執着したり、新たに挑戦ができなくなるわね。
でも、あなた様もよく考えてみて。ずーっと死なないって、逆に怖くないかしら?永遠の命って憧れる時もあるけれど、老いることは自然の真理。だからこそ、生命は巡り、次のいのちが生まれてくる感動があるのよね。
健康でよい状態を保つのに、高価な化粧品やサプリメントで努力なさっているあなた様って本当に素敵です。でもやりすぎは禁物。そのままのあなたで十分に美しいのですよ。自信をもって。
人生でやりたいことをきちんと全うできるように、真理を受け入れて、今をていねいに生きましょうね。
本日のお言葉
- 失うこと、死への恐れ(アビニヴェーシャ)
ヨーガ・スートラ2章9節 から抜粋 - 死(老いること)への恐怖は、あなたが生まれる前からずっと存在するもので、なんと聖者と呼ばれる人たちですら持っているもの。だからふつうのことなのです。 あなたの見た目(外側)がいくら変わっても、あなたという本質(魂)の存在は永遠。 生物は、生まれて、歳を重ねて、いつか死ぬのが真理。それを受け入れて、生きている間は健康で、良い状態で長生きできるように、ヨガの練習を続けましょう!
またお会いしましょうね♪