皆さん、こんにちは。ヨガスクールFIRSTSHIP講師の鶴見恵美です。

春の過ごしやすい気候や新緑の季節と共に、太陽の日差しが徐々に強くなってきましたね。梅雨の蒸し暑さも感じ始め、実はアーユルヴェーダでは、体力・食欲・消化力が一年の中でも最も下がりやすい時期に突入しています。

「なんだかカラダが重たい」
「むくみやすい」
「食欲がわかない」
「疲れが抜けない」

そんな不調を感じ始めている方も多いのではないでしょうか?

日本の梅雨は湿度が高く、私たちのカラダの中にも水の性質が溜まりやすい季節です。

アーユルヴェーダでは、水と地のエネルギーを持つ【カパドーシャ】が増えやすくなることで、むくみや重だるさ、消化力の低下などが起こりやすいと考えます。

さらに、この時期特有の気圧の変化や不安定なお天気は、風のエネルギーである【ヴァータドーシャ】も乱しやすく、頭痛や気分の浮き沈み、眠りの浅さなどにつながることも。

そして季節は少しずつ夏へ向かっています。

最近は春の終わり頃から気温がぐっと上がる日も増え、夏本番に向けて太陽の熱エネルギーも強くなってきました。すると今度は、火のエネルギーである【ピッタドーシャ】も徐々に高まり始めます。

つまり梅雨から夏にかけては、湿気による重さ、気圧による不安定さ、暑さによる熱が入り混じり全てのドーシャがゆらぎやすい季節なのです。

だからこそ、この時期は消化力(アグニ)を守りながら、カラダの巡りを整え、溜め込みすぎないことがとても大切なのです。

▼アーユルヴェーダの基本理論はこちらから

【初心者さんむけ】アーユルヴェーダとは?アーユルヴェーダは、世界最古の予防医学。

暑い季節を乗り越える上での注意点

ついついやってしまいやすいのが、暑さを乗り切ろうとして無理にスタミナ料理を食べたり、氷がたっぷり入った冷たい飲み物を飲んだり、アイスや冷たい食べ物ばかりを選んでしまうこと。

また、冷房の効いた部屋で長時間過ごし、汗をかかない生活が続いてしまう方も多いかもしれません。

ですが実は、暑さを防ごうとして行っていることが、知らず知らずのうちに消化力を弱め、夏バテにつながってしまうこともあるのです。

暑い季節だからこそ、「冷やしすぎない」ことも大切な養生のひとつ。

~スタミナ料理やスパイス料理には注意が必要!~

暑さに負けないようにと、スタミナ料理やスパイシーなものを取りすぎてしまうこともありませんか?

ですが、実は過剰な辛味や刺激は、夏の強い熱と合わさることで、かえってカラダに熱を溜め込み、消化力を弱らせてしまうことがあります。

アーユルヴェーダでは、胃の中には「火の神様/アグニ」がいると考えられ、食べたものを消化・吸収・代謝しているとされています。

その火を焚き火に例えるなら、適度な薪でゆっくり燃えている状態が理想的。

ですが、そこへ油や薪を一気にくべすぎると、一時的に勢いよく燃え上がり、かえって火が弱くなってしまいます。

夏の消化力もそれと同じ。

暑さでただでさえ火のエネルギーが高まっているところに、刺激の強いものを取りすぎることで、消化の火(アグニ)が疲れ切ってしまうのです。 

消化力を整えるための食事とは

では、この時期に弱りやすい消化力(アグニ)を、どのように整えていけば良いのでしょうか? 

まず意識したいのが、「消化にやさしい食事」を取り入れること。

例えば、お食事に温かいお味噌汁を添えたり、冷たすぎない常温の飲み物を選ぶこともおすすめです。 

また、この時期に旬を迎える野菜には、水分を適度に含みながらも、自然な甘味や苦味を持つものが多くあります。とうもろこしや冬瓜、ズッキーニ、ゴーヤなどの夏野菜、みずみずしい桃などもそうですね。

 

アーユルヴェーダでは、甘味は心とカラダを穏やかに整え、苦味は余分な熱や湿気を和らげると考えます。

さらに、湿気や暑さで食欲が落ちやすいこの季節には、消化力をサポートするために「適度な酸味」を取り入れることもおすすめです。 

梅雨の時期に旬を迎える梅は、弱りやすい消化力をサポートし、カラダの巡りを助けてくれる食材のひとつ。

梅干しや梅を使った食事を適度に取り入れることで、食欲不振や重だるさのケアにもつながります。 


日本でも昔から5〜6月頃になると「梅仕事」を行う文化がありますよね。

湿度が高く、食べ物も傷みやすいこの季節に、梅干しや梅酒を仕込む知恵は、季節を心地よく乗り切る先人たちの養生法だったのかもしれません。 

 

また、紫蘇や茗荷、生姜など香りのある薬味も、この季節におすすめです。

これらの香味野菜は、湿気によって重たくなりやすいカラダの巡りを助け、落ちやすい食欲をやさしくサポートしてくれます。 

日本では昔から、湿度の高い季節に薬味を食事へ取り入れる知恵が自然と根付いてきました。

香りや辛味でカラダを目覚めさせながら、食事を美味しく楽しむ。そんな季節に寄り添う食養生が、今も暮らしの中に受け継がれているのかもしれません。 

~スパイスやハーブをうまく活用しよう~

暑さのある季節は、唐辛子など刺激の強い辛味を取りすぎると、消化力に負担をかけてしまうことがあります。

その一方で、アーユルヴェーダでは、消化力を穏やかに支えてくれるハーブやスパイスを、季節に合わせて上手に取り入れることも大切にしています。

例えば、コリアンダーはカラダにこもった熱をやわらげながら、むくみや食欲不振をサポートしてくれる、この季節にぴったりのスパイス。

また、ミントは蒸し暑さでほてった心とカラダをやさしくクールダウンしながら、重たくなった気分をスッキリ整えてくれます。 

冷たい飲み物を一気に流し込むのではなく、常温や温かいハーブティーで内側からやさしく整えてあげることも、夏を元気に過ごすための大切な養生のひとつです。

この時期おすすめのドリンクを二つ紹介します。 

【簡単!コリアンダー&レモングラスティー】 

コリアンダーシードを軽くすりつぶし、レモングラスと合わせて熱湯を注ぎ、数分蒸らして漉すだけで、簡単なハーブティーを作ることができます。 

コリアンダーは、弱りやすい胃腸の働きを穏やかに整えながら、カラダにこもった熱や余分な水分の巡りをサポートしてくれる、この季節にぴったりのスパイス。

また、レモングラスの爽やかな香りは、蒸し暑さで重たくなりやすい気分もスッキリ整えてくれます。 

冷たい飲み物ばかりに偏りやすい季節だからこそ、温かいハーブティーで内側からやさしく巡らせてあげるのもおすすめです。 

【ぶどうと桃のハーブウォーター】 

ぶどうや桃に、ミントや軽く潰したコリアンダーシードを合わせた、爽やかなハーブウォーターもこの季節におすすめです。 

作り方はとても簡単。カットしたぶどうや桃、ミントの葉、軽く潰したコリアンダーシードをピッチャーやボトルに入れ、常温のお水を注いで1〜2時間ほど置くだけ。

果物の自然な甘味とみずみずしさが、蒸し暑さで疲れやすい心とカラダをやさしく潤し、ミントやコリアンダーの爽やかな香りが、重たくなりやすい気分や胃腸をスッキリ整えてくれます。

冷蔵庫で冷やしすぎず、常温に近い温度でゆっくり取り入れることで、消化力を守りながら夏の養生にもつながります。

本格的な夏が始まる前のこの時期は、実は“夏バテしにくいカラダづくり”を始める大切なタイミングでもあります。

冷たいものを摂りすぎず、消化力を守りながら、季節の食材や香りの力を借りて、内側からやさしく整えていきましょう。 

 


湿気の多い梅雨を心地よく過ごすことが、その先の暑い夏を元気に乗り切ることにもつながっていきます。なんとなく食欲が落ちている、眠りが浅い、むくみやすいなど、小さな変化もカラダからのサインかもしれません。 

忙しい毎日の中でも、自分自身の心とカラダの声に少し耳を傾けながら、季節に合わせたセルフケアで、軽やかに夏を迎えていけたらよいですね。 

 

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※アイディエーション調べ:2023年6月

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