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この連載「ヨガと人と。」では、ヨガ講師・ヨガインストラクターである私、山下真由実がヨガと出会ったこと、また旅先やヨガを通して出会った人、ヨガ哲学の教えから学んだことなど、経験したことを皆さんにお話ししていきます。

前回のお話しは『【連載】「ヨガと人と。」 ~本当は、生きているだけで幸せ~』でした。

今回は『不安も安心も、自分が作り出す』をお話しします。

生まれも育ちも船の上。船で旅をしながら暮らす友。

カルマヨギーとしてアシュラムで働きだしてから、スタッフとしてたくさんの生徒さんと関わる機会が増えました。

その中で印象的な出会いをご紹介します。

その女性は当時19歳。古くて大きなサーフボードを抱えてアシュラムにやってきました。

聞けば生まれも育ちも船の上。家族と一緒に船で旅をしていました。学校には行かず、両親から読み書きや計算を習いました。どこかの国に定住していないので保険なども入っていませんでした。

両親は行った国々で仕事をもらい、できることをして糧を得ていました。(その当時は今のようにインターネットでの仕事は盛んではなかったのですね。まだその技術が始まったばかりの頃でした。)

大多数の人にとって衣食住が安定しており、生きていく上で不安を解消するための保険があり、医療が必要な時に受けられ、定職に就いてお金を稼ぐことが一般的な日本で生まれた私としては、かなり刺激的な生活に見えました。

「いざという時に不安にならないのかな?」と思ったものです。

あの時の友が今も教えてくれること。「すべては自分次第」

ある時、ふと気になって彼女に質問しました。

「嵐が来た時はどうするの?」

すると彼女はきょとんとした顔をしてこう答えました。

「別に。ただいつもより揺れるだけよ。」

「ああ、そうか。」と思いました。

船の上で生まれ育った彼女にとっては、船が揺れるのは当たり前のこと。

私は自分の育った環境に当てはめて考えましたが、嵐でさらに揺れたとしても何も特別なことではなかったのです。

彼女は住む場所が、天候に左右されることを恐れていませんでした。そして、学校に行っていなくても、保険に入っていなくても、定職についていなくてもハッピーでした!

ヨガ哲学にはこのような言葉があります。

「常に何かが足りないと思い、その不安を解消するために外の世界にあるもので満たそうとするのではなく、あなたはすでに満たされていて完璧な存在であると知りなさい。」

今起きていないことを心配したり、未来に不安を感じて怖がったりするものの見方から、私たちはもっと自由になって良いのかもしれません。私にとって彼女の答えは、青天の霹靂でした。

「なーんだ。何があっても、なくても、そのまんま幸せでいることはできるんじゃないか」と知ったからです。

同じものを見ても、不安や恐怖に駆られる生き方と、楽しんでワクワクする生き方があるのだと。

全ては自分がどう世界を見るかなのだと。

強い風がヤシを揺らし、顔を上げた彼女は

「嵐が来るわ!」

そう言ってサーフボードを手に海へ駆け出していきました。

嵐が来ると分かっていても、私も波を掴みに海へ駆け出したいと思うのです。

【インタビュー】ヨガはちょっとした不調を整える「セルフメンテナンス術」。山下真由実さん

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