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日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する「ヨガの教え」に興味を持つ方も増えています。

この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。

呼吸を通して自分に意識を向ける

【連載】第22回やさしく学ぶヨーガスートラ:~ヤマ(日常的に行わない方が良いこと)~からは、ヨガ哲学入門とも言えるヨガの八支則について学んできました。

今回は、ヨガの八支則の4番目であるプラーナヤーマ(呼吸を整えること)について読み解いていきましょう。

第2章49節

タスミン サティ シュヴァーサ・プラシュヴァーサヨーホ ガティ・ヴィッチェーダフプラーナーヤーマハ

(快適に、安定した姿勢が確立した時)息の吸い、吐きの流れが自然に静まります。それがプラーナーヤーマ(呼吸を整えること)です。

ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)

前回の【連載】第25回やさしく学ぶヨーガスートラ:~アーサナ(安定して、快適な姿勢)~では、ヨガの八支則の「アーサナ(坐法)」についてお話ししました。

ヨーガスートラでは、アーサナが安定し姿勢が確立した時に、息を吸ったり、吐いたりする呼吸の流れが自然に穏やかになると言われます。

皆さんは日々の生活で自分の呼吸について意識をしたことがあるでしょうか?

私はヨガを実践するまで、呼吸についてあまり意識したことがありませんでした。

私がヨガに出会ったのは、大学生の頃。

ヨガを体験する授業に参加した時のこと。ヨガの存在は知っていたのですが、ヨガをしたのは初めてだったので、とても楽しかったことを覚えています。

そして、ぼんやりと「これからもヨガを続けていくのかもしれないな」と感じてはいましたが、まさか数年後にヨガのインストラクターになるとは、その時の私は気づいてもいませんでした。

大学卒業後、営業マンとして世界や日本全国を飛び回り、毎日忙しく働いていました。ある日、体調を崩したことをきっかけにヨガを勧められ、家の近くのヨガスタジオに通い始めました。

そこでヨガを改めて体験し、自分がどれだけ呼吸に無意識だったことに気づきました。仕事に追われ、自分に対して無意識だったこと、それが呼吸にも表れていたと思います。

呼吸を整えることで、気(生命力)の流れを整える

プラーナヤーマとは、「呼吸を整える」とヨーガスートラに記されています。

・プラーナ=呼吸、生命力
・アーヤーマ=整える 

つまり呼吸を整えることで、気(生命力)の流れを整えることが、プラーナヤーマなのです。

ヨガではこの地球、大気、私たちのカラダの中に「プラーナ(生命力)」が存在していると考えられています。

呼吸をすることは、大気中の気(生命力)を取り入れること、そして気の出し入れをすることで心身を浄化することにつながり、呼吸をコントロールすることが心身の活性化につながると言われています。

また私たちのカラダにある「プラーナ」は、呼吸、排泄、消化、吸収など、私たちが生きる上で欠かせない機能を維持してくれています。

これらの「プラーナ」によって、私たちは日々を健やかにエネルギッシュに生きていけるのです。

呼吸を整えることは、心を整えること

そして呼吸をコントロールすることは、心が安定することにつながります。

実は呼吸の安定と心の安定はほぼイコールであり、ヨガの目的である「心の揺れる波を穏やかにする」ことに、つながるのです。

だからこそ、ヨガでは呼吸をとても大切にしています。

皆さん、心が安定していない時のことを思い出してみてください。

発表会、受験、就職活動、告白をする時、会社でのプレゼンなど、人生には緊張するほど大切なハイライトシーンがあったと思います。

今まで生きてきて一番緊張した時はいつでしょうか?
呼吸は、どんな状態でしたか?

緊張している時の呼吸は早く、そして自分の呼吸が安定していない時、周りの人もソワソワしやすかったりします。

呼吸が安定し心が安定している時、自分も周りも安定して穏やかになります。

これはヨガの観点からだけでなく、現代の観点からも呼吸と心の連動性は立証されています。呼吸は神経に作用するからです。

交感神経と副交感神経のバランスが乱れることを自律神経の乱れと言ったりしますよね。自律神経が乱れると心とカラダのバランスが崩れ、様々な不調をきたします。

現代人は働くスイッチを入れるために、本能に作用する交感神経(逃げる/闘う)が優位になりがちです。交感神経が悪者なのではなく、副交感神経(休む/回復する)とのバランスが大切なのです。

そして息を吸うことは交感神経に、息を吐くことは副交感神経に作用します。つまり吸う息、吐く息をバランスよく保つことは自律神経を整えることにもつながりやすくなります。

本来のポテンシャルを発揮すると人は、優しくなれる

呼吸を通して自分の心やカラダに意識を向けて、日々、気づいた時に自分の呼吸を観察してみてください。

お話したように、多くの方が交感神経優位なため『息が早いな、短いな』と感じたら、一度吐く息を意識的に長くしてみてください。もし周りに人がいないのであれば、ため息をつくのもいい方法です。
(突然、大きなため息をついたら、どうしたの?と心配されてしまうかもしれませんからね。笑)

そして落ち着いたと感じたら、深呼吸をしてみる。
数日続けてみると、心に少し変化が生まれてくるでしょう。

心に余裕がないと人は、本来のポテンシャルを発揮できないことがあります。
人は誰しも純粋な愛、優しさ、素直さを備えているはずなのに、余裕がないと誰かに与えることができないこともあるでしょう。

だからこそ、まずは呼吸に意識を向けてください。
そうすることで、何でもない毎日が愛しいものに思えるかもしれません。

ヨガレッスンを体験してみたい方は、ぜひヨガスクール FIRSTSHIPのクラスにお越しください。
一緒にカラダと心を整え、安定していて快適な日々を創造しましょう♪

【連載】第1回やさしく学ぶヨーガスートラ:「今」に意識を置くということ

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