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日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する「ヨガの教え」に興味を持つ方も増えています。

この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。

アーサナ(ヨガの坐法)について

今回はヨガの八支則の3番目にある「アーサナ」について読み解いていきましょう。

現代ではヨガのポーズのことを「アーサナ」と呼んでいますが、ヨーガスートラでは「アーサナ=坐法」と解説されています。

私たちはヨガポーズを行う際に、どんな心構えを持てば良いのでしょうか?
八支則にある「アーサナ」の意味には、ヨガライフをさらに快適にするヒントが隠されています。

第2章46節

スティラ・スカン・アーサナン

安定して、快適な姿勢がアーサナ(ヨガの坐法)です

ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)

安定していて快適な姿勢がアーサナ

「アーサナ」とは、瞑想を深めるための「坐法」を表します。瞑想は心穏やかに自分と向き合い、すでに幸せで満たされている「本当の自分」に気づくプロセスです。

そのため、静かに坐ることを勧められています。

しかし、坐る姿勢がつらく、呼吸も苦しい状態では、心穏やかではいられません。

アーサナは「安定していて快適でなければならない」とヨーガスートラに記されています。

「安定」とは、カラダがどっしりと落ち着き、背骨がスッと伸びている状態。
「快適」とは、ゆっくりと深い呼吸がカラダに巡っている状態。

このように、カラダのことを忘れるくらい安定して快適な姿勢で坐ること。
これを「アーサナ」と言います。

逆に、いくら形が整っていたとしても不安定さを感じていて、呼吸も苦しい状態であれば「アーサナ」とは呼べません。

安定して快適な姿勢が整ったら、そこに宿る心も安定して快適になると言います。

心を整えるために、カラダを整える

では、『安定した姿勢で快適な呼吸をしましょう。』と言われても、多くの方にとってジッと坐ることは骨の折れる作業です。

坐り始めると、すぐにカラダのあちこちが痛みだすからです。
痛みを抱えた硬いカラダでは、呼吸を深めることも難しいでしょう。

なぜ痛みが起こるのかというと、毒素が溜まった場所が固く強ばるからだと、ヨガでは考えています。

大きく分けて、食べたものが消化し切れない場合と、心に溜まった感情が消化し切れない場合、毒素となってカラダに溜まります。

心に溜まった感情がどうして痛みになるのか?

例えば、緊張感のある上司がいる場合、その人と接するたびに腰が引けた姿勢になっているかもしれません。そうすると、徐々に腰の緊張が強くなり痛みとして現れる。

という具合に、心に受けるストレスもカラダに溜まっていくものです。

静かに坐るためには、なるべく毒素を溜めないこと、溜まった毒素を排泄することが必要です。そこで生み出されたのが毒を溜めにくい食事法とヨガのポーズでした。

ヨガのポーズでは、カラダをいろいろな方向に伸ばし、ねじり、動かして、心とカラダに溜まった毒素を排泄することができます。

そして、カラダのポーズというのは、それに見合った心を宿します。

ガッツポーズをしながら悩むのは難しいですよね。
それと同じ。

胸をしっかりと開くと、気分も前向きでオープンな感覚になります。
ヨガのポーズでは心の強ばりも解いていくようにできているのです。

私自身、アーサナ練習をしていると、思い悩んでいたことの大半はどこかに消えていきます。本当に直面している問題がはっきりし、行動が明確になります。

「なーんだ。悩んでいたことの大半はカラダが快適じゃなかっただけなんだ。」

そんなふうに感じるものです。

できなかったことができた!というように、さらに前向きになってエネルギーが湧いてくるのを感じます。
カラダを整えることがそれだけパワフルだということ。

あれこれと悩んで頭の中で考えこんでも解決の糸口が見つからない時、まず先にカラダを整えると良い。そう教えてくれているように思います。

ヨガのポーズはアーサナと同じ心構えで

普段ヨガレッスンを受けている方は、どのような心構えで受けていますか?
「もっともっと」と呼吸が止まるくらい躍起になっていませんか?
グラグラする時に、カラダを固めて無理やりバランスを取っていませんか?

または、「今日の晩御飯」のことや「明日の仕事のこと」を考えながらポーズを取っていませんか?

ヨガのポーズは坐るための準備体操と言い換えられそうですが、同じ「アーサナ」と呼ばれています。

形を追い求める執着心をなだめ、散漫な心を律して、今の自分にとって安定していられる場所を見極めること。

その体勢の中で、カラダに深い呼吸を通すことです。

ヨガレッスン中これができたら、静かに坐る時と同じように自ずと心が整い充実していきます。

「アーサナ」のその意味を心得て、ポーズに取り組むとヨガレッスンが、より瞑想的な時間になることでしょう。

皆さんのヨガのポーズが「アーサナ」となり「本当の自分に気づく」というヨガの本質とつながりますように。

そして、悩みごとが小さくなり、なんでもできそう!という本当の自分になってエネルギッシュに人生を送られますように。

ヨガレッスンを体験してみたい方は、ぜひヨガスクール FIRSTSHIPのクラスにお越しください。

多彩な講師が幅広いレッスンを開催しています。
一緒にカラダと心を整え、安定していて快適な日々を創造しましょう♪

【連載】第1回やさしく学ぶヨーガスートラ:「今」に意識を置くということ

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