皆さん、こんにちは。「羅さんの未病予防ってなぁに?」東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。
東洋医学の考え方をもとに、未病予防や体質改善について皆さんにさまざまな事例を交えてご紹介していきますね。
~腎が弱いと、夕方むくみやすくなる~
消化の一連のプロセスは、まずは食べ物を口で咀嚼し、ドロドロの状態にして胃に運ばれます。
次に腸へと運ばれ、ここで「化ける」ための作業が行われます。腸へ運ばれた食べ物が「化ける」ために必要なものは熱です。
消化の役割や仕組みについては、前回でもご紹介しているので合わせてお読みください。
例えば、ご飯を炊く時の事を思い浮かべてください。
お米を洗米し、鍋に入れて加熱します。
そして加熱された水が水蒸気として蒸発し、この水蒸気によりご飯が炊き上がります。
カラダに入ってきた食べ物も同じプロセスで「化ける」のです。
そのままの状態ではなく、カラダに吸収するためには「胃」と「腸」の中での加熱の工程が必要不可欠となります。
この加熱の工程で必要なのは、体内の水を水蒸気に変えることです。
食べ物の中の水分を加熱し、水蒸気に変え、その水蒸気で体全体を潤す脾の働きを高めます。朝食時に、冷蔵庫から出したての冷えた果物を一緒に食べるようなことは、消化活動の一連のプロセスを阻害します。
食べ物をこれから加熱しようとしている時に、冷たい物を入れてしまっては、熱が奪われ不足してしまいます。
すると、水が水蒸気になりませんので液体状の水が体内に溜まります。
その後、カラダに入ってきた食べ物は分解され、様々な栄養素として全身に蓄積されます。水を処理するのは、17~19時の腎の経絡にエネルギーが集中する時間です。
そのため、脾の機能が弱まり液体状の水が体内に溜まっていると、水を処理する腎の機能が低下してしまい、17-19時の夕方にむくみが出るのです。
~腎の気が弱いと、ここが痛い~
腎気の通り道である腎の経絡は、足の小指から、脚の内側の後ろを通り、生殖器を絡んで、腰(お臍の真後ろ)を潜り、喉や耳に達します。
腎気が弱いと、足の内側が痛く、むくみ、不妊、腰痛、ギックリ腰、呼吸が浅い、耳鳴り、眩暈、聴力の低下、声が出なくなるなど、様々な症状が現れます。
ご自分で確認するには、内踝の下と後ろ、アキレス腱との間に沿って、足の内側の後ろ部分を親指で押してみてください。
痛いところが複数見つかると思います。
ここで、日常生活の中で、腎の気を強くする方法をいくつかご紹介します。
【腎経のツボ押し ― 太谿&復溜】
1.「太谿」は内踝の後ろにあります。
このツボは腎経の原穴で、腎の気を調節するには最適です。
2.「復溜」は太谿の上2寸(約4cm)のところにあります。
このツボは、腎経の母穴で、腎の気を補うには、一番重要です。
▼両ツボの位置についてこちらのサイトでご参考ください。
東洋医学公益講座 第79回 腎経 湧泉~交信
【爪先立ち体操】
詳細については、こちらの動画でご確認ください。
この体操をする時に、腎の気を強め効果をあげるコツが3つあります。
1.深呼吸に合わせて行う。
2.小指側を意識する。
3.できるだけ、ゆっくり踵を挙げる。
【日光浴】
腎の気を凝縮して表してるのは骨です。腎が弱い人は、歯がもろく、骨粗鬆症のリスクが高くなります。
骨の健康にかかわるビタミンDは日光浴によって合成されます。
そのため、腎の気が弱い人にとって、日光浴はとてもありがたいです。
なにより、タダです!紫外線対策を行いつつ、太陽の光をいっぱい感じましょう。
次回は、「深呼吸は心地よいはずなのに?呼吸が浅い人の共通点とは。」についてお話しします。
お楽しみに♪
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