皆さん、こんにちは。「羅さんの未病予防ってなぁに?」東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。
東洋医学の考え方をもとに、未病予防や体質改善について皆さんにさまざまな事例を交えてご紹介していきますね。
~湿度の調節と脾(ひ)の働き~
朝食を食べない、冷たい物の飲食をする、などの行為により脾の働きが弱くなっていると「カラダがだるおも。午前中に疲れやすい」状態になりやすいのですが、梅雨の季節や、7~8月の蒸し暑い季節は特に疲れやすく、やる気が減退するといった症状が強く出やすくなります。
これは、体内の湿度が高く、外気の湿度も高い状態になり、体内で気が回らない環境になるためです。
以前、「朝は排泄時間」。だからこそ朝食を」でご紹介したように、朝食を抜くとエネルギーの活動が空回りし消化機能が低下します。
また腹のあたり、胃や脾がずっと冷えている状態は、脾の機能を低下させますので、お腹にガスや水が溜まりやすくなります。
このガスや水が溜まったパンパンの状態は、上にある横隔膜の上下運動を妨げ、心臓で作られた熱が下へ送られてきません。
また、下の水が水蒸気になって上がるのにも邪魔になります。
カラダの四方八方が塞がれた状態は、気の巡りを悪くします。そのため、エネルギーが回らず疲れやすい、やる気が出ない状態をつくってしまうのです。
脾の中には意識の意が宿ります。脾の働きや、やる気には関連性があるのです。
また思い込みが激しくなる、考え込むことにより食欲不振になるのも、同じ理屈です。
~脾の機能が悪い人は、なぜここが痛い!?~
皆さん、図の赤い印にそって脛の内側を強めに押してみてください。
何も感じない、また痛気持ちいい場合は良いのですが、激痛が走るような痛みを伴う場合には、脾の機能が弱っている可能性があります。
東洋医学の経絡学によると、足の脛の内側に消化器の働きを司る経絡=脾経が通るところです。
脾経が詰まると、脾の機能が低下し、カラダの水を処理する能力が悪く、余計な水が溜まりやすくなります。
すなわち、むくみやすいことです。
朝、冷蔵庫から出したての冷たい飲み物や果物、サラダなどをカラダの中に入れると、「さぁ、これから水蒸気をたくさん作るぞー!」と燃えようとしているところに水をかけて鎮火し、体全体を水蒸気で潤す脾の活動のやる気を削いでしまうことになります。
加熱するための熱が奪われ不足するとカラダの中の水分が水蒸気にならないので液体状の水として溜まっていきます。
水の中には不純物、二酸化炭素などの老廃物が溜まりやすくなり、その状態の水は酸化し、カラダを腐食する『水毒』となります。
加熱機能が低下するとカラダの中の隙間という隙間に水が溜まるので、気の巡りが悪くなりカラダが重く疲れやすくなります。
本来なら液体状の水は体内で加熱され水蒸気となるので、風船が膨らんだ状態と同じようにカラダは軽いはずです。
消化器系の胃や脾が弱っている状態が続くとカラダは冷えていきます。カラダが冷えるとさらに消化器系の機能低下を招いてしまうという悪循環におちいります。
そのため水をたくさん飲むという行為は、脾を弱める状況をつくりやすくしてしまいます。
カラダの中に十分な熱がないまま水をたくさん飲んでしまうと、その水を加熱して水蒸気にかえる力が足りないので、水が余りむくみの症状がでます。
脾の機能を高めたいなら、まず朝食をしっかり摂り、冷たい物を控えることを心がけましょう。
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次回は、「腕時計がパンパン、靴下の線が消えない!夕方にむくみがひどくなる?」についてお話しします。
お楽しみに♪
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