ガネーシャとは。美男子だった彼が、ある日突然・・・
シヴァ神とパールヴァティー妃の息子、ガネーシャは、象の顔をもつ、お腹がぽってりとした愛らしい姿の神様で、世界中から人気のある神様です。
ガネーシャは、パールヴァティー妃の垢から作られたと言われていて、始めは人間の顔形をしていたのです。
生まれてからのガネーシャはとっても美男子で、賢く、勇敢な子供で様々な宝石を身につけさせて大切にされていました。
そうなのです!ガネーシャは元々、象のお顔ではなかったのです‥!
なぜ、パールヴァティー妃の垢から作られた美男子の男の子が象に顔になってしまったのか!壮絶なファミリーヒストリーがそこにはあるのです‥!では、物語をはじめましょう。
ガネーシャの顔はなぜ像になったのか・・・
パールヴァティー妃は、シヴァ神が留守をしていたのでガネーシャに仕えさせていました。
「わたしの水浴び中に、誰も入れさせないようにしなさい。」とパールヴァティー妃は、ガネーシャに門番役を言いつけ、見張りの約束をさせていました。
ガネーシャはお母さんから役割をもらったことが大変嬉しく、誇りに思いました。
「もちろんです!お母さまの言いつけを絶対に守ることを誓います!」と勇ましく答えたのでした。
いつもの様に言いつけを守り、母の門番をしていると、シヴァ神が帰って来ました。
しかしガネーシャはシヴァ神が自分の父であり、母の夫であることを知りませんでした‥。
「お前は誰だ、何をしている。私の家はここで、パールヴァティー妃の夫である。ここを通しなさい!」
シヴァ神がどんなに説明をしても、ガネーシャは母の言いつけを頑なに守り続け、シヴァを通すことをさせません。しまいには、シヴァ神を武器で叩いてしまいます!
シヴァ神は困ってしまい、仲間の神様たちを呼び寄せて何とかガネーシャに説得を試みるものの、言うことを聞きません。(母の約束を守り続けているんですね)
神々vsガネーシャの武器を使った大争いへと発展します。
ガネーシャVS神々の結末はいかに
シヴァ神は自分の身が危ぶまれるほどの、力の持ち主に初めて出会うほど。ついに三叉の矛(シヴァ神を象徴するアイテム)を使いガネーシャの首をはね落としてしまいます!!
そして頭部は何処かへ飛んで行ってしまいました。
その騒ぎに気付いたパールヴァティー妃は、嘆き悲しみシヴァへ怒りをあらわにします。
シヴァは慈悲深さのある神様でもあり、心を痛めてしまいます。
パールヴァティー妃に仕えている女神たちに、ガネーシャを蘇らせるように言います。
「1番初めに出会った者の頭部を落として、カラダとつなげなさい」とシヴァ。1番目に出会った者が、1頭の象でした・・・。
それ以降ガネーシャ神の頭部は象の頭に。
めでたしめでたしと・・・。神々の世界は常識を遥か超える壮大なスケールです!ストーリーよりも、そこに隠されているメッセージが大事なのです。
愛らしいお姿の背景には、とんでもないエピソードがあったのですね。
※ちなみにガネーシャ神は、ムシカというネズミに乗っています。
ガネーシャは叙事詩「マハーバラタ」にも登場
またガネーシャ神といえば、有名な叙事詩「マハーバラタ」に、以下のように書き残されています。
ヴィヤーサという名の聖者(マハーバラタの作者)が神聖な物語を個々の中に宿していました。それを何とか、文字にして作品に仕上げたいと思っていました。
そこでブラフマー神に祈りを捧げ、想いを相談したところ、ガネーシャ神を紹介してくれました。
聖者ヴィヤーサはガネーシャ神に「この素晴らしい作品を貴方様に書き留めていただきたい」と願います。
ガネーシャは快く役目を引き受け、集中力と、頭脳を活かし、聖者ヴィヤーサが語る物語の意味を掴み、文字に書いていったそうです。
そのとき、筆に使ったのが自らの牙。片方の牙が折れているのはそのためだと言い伝えられています。
実は、ガネーシャ神の姿にまつわるエピソードはまだまだあるのです。
多くの人々から語られ、大人気の神様だということが伺い知れますね♪
<ガネーシャのマントラ>
Om sri Ganesa namah
オーム シュリー ガネーシャ―ヤ ナマハ
Sri…敬愛する、素晴らしい
Ganesa…ガネーシャ神
Namah…帰依する、祈願する
困難があるときや、お仕事や学校へ行く前など、日々の活動の前に唱えると、きっとうまくいくはず!
ガネーシャのパワーを生活に
インドの神様は今回ご紹介した神様以外にもたくさんいます。神様たちの、名前と人物像を知っておくとことでヨガの深みが増し、ポーズやマントラを唱えるときに気持ちがこもるので、より楽しくなります。
またヨガインストラクターやヨガ仲間との会話も弾むかもしれませんね。
インドの神様シリーズ!お楽しみいただき、ありがとうございました。
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