ストレスの多い現代社会。
仕事や子育て、通勤の満員電車、イライラやストレスの種はたくさんあります。物事が思い通りにいかずイライラしてしまい、怒りの感情を誰かにぶつけてしまう。あとから怒ってしまった自分に対して自己嫌悪を感じて落ち込む。そんなサイクルから抜け出したいと思っている人は多いのではないでしょうか。
いつもイライラしているのは、周りにとっても自分にとっても心地良いものではありません。そこで、イラッとしてしまったとき、気持ちを落ち着かせる「3つの方法」を紹介します。
イライラのメカニズム
そもそも「イライラ」とは何なのでしょうか?
イライラやストレス、怒りは「自分自身の気持ちやカラダを、物理的、社会的に攻撃されたり、侵害されたと感じたりすることによって生じるネガティブな感情」と定義されています。
元々怒りの感情は、目の前の敵に対して闘うか、逃げるかをカラダに実行させ、身を守っていくための生存本能。つまり、人間が生きていくのに欠かせないもので、怒りやイライラの感情を完全に無くすことはできないのです。
ただ、イライラやストレスが発生する仕組みを知れば、上手く付き合っていくことができるかもしれません。
イライラのスタートは脳の「扁桃体」という場所。イライラやストレス、怒りを感じ始めたときや、不安や恐怖といった感情が起きているときは、扁桃体が活発に動くことがわかっています。
一方で、怒りなどのさまざまな感情をコントロールする機能や、理性的な判断を行うのが「前頭葉」と呼ばれる場所。つまり、イライラの感情は、「扁桃体で生じ、それを前頭葉で抑える」という仕組みになっているのです。
ただ、前頭葉は突発的に発生する感情にすぐ対応することができません。本格的に働き始めるまでにかかる時間は3~5秒と考えられています。
つまり、怒りの発動とそれを抑える理性の発動には時間的なズレがあるのです。このタイムラグをうまくやり過ごすことが、イライラを解消するコツになりそうです。
解決法1 3回深呼吸をする
例えば、上司からの理不尽な指示で残業。「もっと早く言ってくれれば定時で帰れるはずなのに…。」と、イラッとしたら、吐く息を意識しながらゆっくり3回深呼吸をしましょう。
ストレスや怒りを感じているとき、イライラしているときは、自律神経の中でも緊張の神経である交感神経が優位になっている状態。
イライラしていると集中力を欠いて、仕事の効率も悪くなってしまいます。深い深呼吸はリラックスの神経である副交感神経を高め、自律神経のバランスを整えることができます。
解消法2 目の前の物をじっくり観察する
ギュウギュウの満員電車、前に立っている人のバックパックが思いっきり顔に当たっている…。「前に抱えるとか足元に置くとか、邪魔にならないようにしてよ!」と、イライラすることありませんか?
そんなときは、イライラを感じているもの以外で、目の前にあるものをひたすら観察してみます。つり革の形、色、質感は?中刷り広告や車窓の景色でも構いません。
大切なのは、過去や未来のことを考えず、「今ここにあるもの」に意識を向けること。怒りなどネガティブな感情は、他のことに意識を向けると軽くなっていきます。
解消法3 屋外を散歩する
1と2の解消法でイライラのピークをやりすごすことができたら、外に出て太陽の下を散歩してみましょう。もし、外に出るのが難しければ、廊下を数分歩くだけでも効果はあります。
大切なのは、あまり意識しなくてもできる動作を繰り返すこと。ウォーキングのようなリズム運動や太陽の光を浴びることは、セロトニンという神経伝達物質を増やします。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっています。また、セロトニンが不足すると脳の機能低下を引き起こしたり、心地良さや満足感を感じにくくなったりするのです。
現代人はイライラしやすくなったと言われます。
深い呼吸をする、目の前のことに集中し物事にじっくり取り組む、太陽の光を浴びる、歩く。今回紹介したイライラの解消法は、特別なことではなく数十年前までは多くの人が、普段の生活の中で自然と行っていたことです。
便利になり効率が重視される現代社会で、普通であった生活が普通でなくなり、そのギャップが「イライラ」が増やしている原因の一つだとも考えられます。
イラッとしたときだけでなく、普段の生活の中でも意識してみることで、日々のイライラやストレスを感じる回数が少なくなるかもしれません。
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