これまで【連載】ヨガの八支則ってなぁに?(1)~(8)では、ヨーガスートラの八支則をお伝えしてきました。
この連載では、ヨーガスートラの八支則から、「ヤマ」と「ニヤマ」について解説していきます。
また、おススメのヨガポーズもご紹介しますので、ぜひ行ってみてくださいね。
では「ヤマ」の5つの項目についてひとつずつ見ていきます。今回は5つ目「アパリグラハ」についてです。
持ちすぎない、手放していく「アパリグラハ」
「アパリグラハ」とは「不貪(ふとん)」と訳されます。
必要以上のものを欲しがらない、執着しないことを指します。
言い換えれば、その時に必要だったら使い、いらなくなったら捨てればよいということです。まずは持ち物で考えてみると分かりやすいかもしれません。
皆さんのクローゼットは、どこに何が入っているか、分かる状態で整っていますか?
たくさんのものが、ぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、どこに何があるのか、すぐには分からなかったり、探している服が出てこなくて、仕方なく目についた服を着たりしたことはありませんか?
買ったことすら忘れているタグ付きの服が出てくることや、買ったことを忘れて同じようなものをまた買った経験がある方もいるかもしれません。
もし「あるある!」と思った方は、物を必要以上に求めない、今の自分に合わないものは(例え、もったいなくても)手放す練習を実践する良い機会です。
少し前にブームになった「断捨離」は捨てる技術と心構えを書いた本です。
今もひそかに人気だと思いますが、今の自分にとって必要なものと、そうでないものを見極めて手放す技術は、快適に生きていくうえで身につけておきたいものです。
本の中に書いてあった「手放さなければ新しいものは入らない」という言葉にも納得でした。(検索すると出てきますので、興味のある方は読んでみてくださいね。)
風通しの良い環境と心には新しい物事がやってくる
さて、物以外でも考えてみましょう。
たくさんの過去を大事に抱え、さらにこの世界に求め続ける心の状態です。
心というクローゼットに、ぎゅうぎゅうに感情や過去という服が詰め込まれているようなものですね。過去をとっておいても今の自分には似合わないのに、必要ないのに、捨てられない…。
つらいことや悲しいことを、ついつい掘り出してもう一度よく見てしまったりして。
いかがでしょうか。
思い当たることはありませんか?
心の中の人や過去は、今はもう手が届くこともありません。手が届かないなら、取っておかずに手放せばいいのです。
どんな関係が過去にあった人だとしても、「今」のその人とどう関わっていくのかを考えたら、少なくともそこに過去の苦しみは必要ないことに気がつきます。その先には新しい発見があるのではないでしょうか。
忘れていいんです。
大切なのは「今、どうするか」。
苦しみを作るものは、潔く手放してスッキリすること、それが「アパリグラハ」の教えです。
おススメのヨガポーズ「委ねて手放す、しかばねのポーズ(シャヴァーサナ)」
しかばねのポーズ(シャヴァーサナ)はヨガのポーズの中で一番難しいとされているポーズです。
しかばね(屍)のポーズという名の通り、カラダは完全に脱力し、マットにカラダを委ねます。
呼吸は静かに一定であり、心がその呼吸に沿っていて、心で思うことが呼吸を乱したり、カラダを緊張させたりしません。
カラダと呼吸と心が調和して今にいる状態がしかばねのポーズ(シャヴァーサナ)です。次々と浮かんでくる自分の思いをその都度、手放していく練習は、持ちすぎない練習には最適なのです。
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