この連載「ヨガと人と。」では、ヨガ講師・ヨガインストラクターである私、山下真由実がヨガと出会ったこと、また旅先やヨガを通して出会った人、ヨガ哲学の教えから学んだことなど、経験したことを皆さんにお話ししていきます。
前回のお話しは『【連載】「ヨガと人と。」~思い込みが生んだ、思わぬ勘違い~』でした。
今回は『【連載】「ヨガと人と。」~ヨガの教えにおける禁欲(ブラフマチャリア)との付き合い方~』をお話しします。
スワミジも人の子。スワミジの恋愛観について
私がアシュラムに滞在している当時、長年アシュラムで働いているスタッフが、「スワミジは恋愛をしてはいけないんだよ。」と、話をしてくれました。
※スワミジ「スワミ」はヒンドゥーのお坊さんという意味であり、修行する僧侶に対する総称です。 「ジ」は、様や、先生など。 アシュラムにいるヨガの先生も「スワミジ」と呼ばれています。
■アシュラムでのスワミジの恋の話
「あるとき美しい女性のスワミジと、男性の若きスワミジが恋に落ちました。二人はまだ修行中の身であるということから、お付き合いすることを諦めようとしましたが、寝ても覚めても相手のことが頭から離れませんでした。最終的に二人はスワミジをやめてアシュラムを去り、結婚して幸せに暮らしましたとさ。」
恥ずかしながら当時の私は哲学の講義も英語だったため、その内容もなんとなくわかっているようで全くわかっていませんでした。(汗)ですから「お互いの愛のためにスワミジを辞めて幸せになれたのならよかった、よかった」と思ったものです。
スワミジから学ぶ、ブラフマチャリア【禁欲】の教え
スワミジになるのも大変な努力が必要ですが、その後も継続していく修行にはさらなる心身の統制と鍛錬が必要です。
恋愛、と言いますか、欲に注意深くないとその欲に引っ張られ、進むべき方向へのエネルギーがそがれるということから、禁止とされていたのでしょう。
これは、私たちがヨガを学ぶときに必ず手にする文献、ヨガスートラに記されています。
ヨーガスートラ第2章29節・30節で語られ、ヨガの教えの代表としても知られる八支則のうちの一つ目、ヤマ【日常生活で行わない方が良いこと】に記されている5つの教えの一つ、ブラフマチャリア【禁欲】です。
ブラフマチャリア【禁欲】とは、無駄なエネルギーを消費せず、必要なところへ向けるというものです。
素敵な相手と恋愛することが無駄とは全く思いませんが、その人のことばかり考えてやりたいことや、やるべきことが何も手につかなくなるのであれば、時間やエネルギーの使い方に注意を払うとよいでしょう。
欲に振り回されると相手への執着や依存にもなりかねませんから、自分の心をよく観察して、見守ってあげることが大切ですね。
アシュラム内におけるリアルな恋愛事情
ちなみに、アシュラムは修行の場ではありますが、美しい自然の中、多国籍の老若男女が集まりますので、そこで恋に落ちて結婚したカップルも実はけっこういるんですよ。
アシュラムでは心身を鍛錬し、学び、自分を知る機会があります。
非日常の新しい環境の中では、今まで会ったことのない人達と、たくさんの出会いがあります。それを活かさない手はないですよね。
もちろん欲ばっかりに目が行ってしまうのは考えものですが、決められた期間の中で、きちんと自分と向き合う時間に集中しつつ、今あるチャンスを最大限生かすことも醍醐味です。
もしみなさんが
・今いる環境からいったん離れてリフレッシュしたい
・自分自身を理解したい
・素敵な人と出会いたい!
と考えているのであれば(アシュラムは期間が長い分ちょっとハードルは高いかもしれませんが)、日常生活から離れてリフレッシュした時間を持ち、心とカラダをリラックスさせる時間を過ごす意味というをもつ「リトリート」に参加されるのも良い方法です。
最近では、ヨガの先生達が日本国内はもちろん、海外でもヨガリトリートが開催されていますので、旅行を兼ねて、自分と向き合うヨガの時間を過ごすのはおススメです。
自分を静かに見つめ、また内観する時間に心を尽くした時、ふと、「何が自分にとって必要なのか」がクリアになり、リフレッシュすることができます。
クリアになった心に映る人は、皆さんにとって良き出会いとなるのではないでしょうか。
1日完結や数日のものなど、今はたくさんのリトリート・ヨガリトリートがあります。
今度のお休みに、参加してみてはいかがでしょう?
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