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日本の気候風土にあった「旧暦」と暮らす

皆さん、お元気さまです。東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。

私が日々勉強している東洋医学の観点では、心とカラダに影響を及ぼす一つの要素として「季節の変化」があります。

季節の変化をうまくキャッチし、理解することでより快適に日々を過ごすことができると言われています。

これから皆さんに、日本の気候風土に合った太陰太陽暦から生まれた「旧暦」を基にし、その季節の特徴、心とカラダの変化や対処法をお伝えしていきます。

 小暑(しょうしょ):7月7日頃~7月22日頃
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~夏養生の禁物~

夏本番突入! 暑いっ!

7月7日頃、太陽黄経が105度の時、二十四節気の第11番、夏の第5番の節気、小暑が始まります。

今日は、夏本番を表す代表的な季節の言葉として現在も用いられている「三伏(さんぷく)」のお話をします。

「三伏」とは、東洋の陰陽五行説由縁の夏の酷暑を代表する暦の言葉です。

「初伏」(夏至後の第3の庚の日)
「中伏」(夏至後の第4の庚の日)
「末伏」(立秋後の最初の庚の日)

上記3つの総称となります。

ちなみに、2021年の三伏は
「初伏」7月11日(庚申日)
「中伏」7月21日(庚午日)
「末伏」8月10日(庚寅日)

この真夏のもっとも暑い時期の養生において、特に注意すべきは冷たいものでお腹を冷やさないことです。

重要なことなので、3回繰り返しますね。

●冷たいものを摂りすぎないこと!
◆冷たいものを摂りすぎない!
▲冷たいものを控える!

カラダは汗をかいて、カラダを冷やす

この時期は、体温調節のために大量の汗をかき、血液が体表に集中します。すると、内臓の血液量が下がり、内臓が冷えやすくなります。

内臓が冷えやすくなっている上に、更に冷たいものを大量に摂れば、内臓の冷えは一気に悪化し、熱中症、夏バテ、下痢など夏特有の症状を招くだけでなく、冷えが体内に溜まり、秋冬の病気の種まきにもなります。

逆に、この季節に、自然の熱エネルギーのチカラを借りてカラダを温めると、これまでカラダにため込んでいた寒気を一気に追い出すことが期待できます。

このことから、東洋医学には「三伏灸」という、夏の一番暑い時期にお灸を行う治療法があります。

これは、冷え、むくみ、喘息などの寒証を夏の熱エネルギーとの相乗効果を図り、お灸で治す方法です。

おススメのツボは、大寒の過ごし方でご紹介しております。参考にしてください。

【旧暦通信】早寝早起き足のツボ!大寒(だいかん)1/21~2/4頃の過ごし方

~夏バテ対策の名物~

お灸には専門知識が必要になりますので、自己ケアの方法として、簡単な食養生を一つご紹介します。

それは「姜棗茶(しょうがなつめちゃ)」

この中には、二つの食材が使われています。

姜は「乾姜(天日干しの生姜)」。以前、人気のある健康に関するテレビ番組でも紹介された、ウルトラ生姜の名で日本でも有名です。(※生の生姜ではないので、要注意)
※棗(ナツメ)は天日干しの大棗を指します。

最古の薬物全書「神農本草経」によると

■乾姜の効用
「温中除寒、回陽通脈、治四肢冷え・寒瀉腹痛・・・」
(内臓を温め、寒気を駆除、陽気を回復、経脈を通す、四肢の冷え、寒性の下痢・腹痛を治す)

■棗(ナツメ)の効用
「補中益気、養脾平胃、調和営衛、生津液、潤心肺、治虚損」
(内臓を補い、元気を増す、消化機能を養い、内外の気を調和する、津液を生み、心肺を潤す、虚弱体質を治す)

乾姜と大棗(ナツメ)の効能を引き出している一つの肝は天日干しです。カラダの中を温め、補うには、太陽のエネルギーが絶対不可欠です。

「姜棗茶」の作り方は簡単

乾姜と大棗の比例は1:3。
水で煮込む。沸騰したら完了。
姜棗茶を水代わりに飲む。

暖かいうちに飲むのが一番効果的ですが、冷めてから飲んでも良いでしょう。

また辛さを控えめに黒糖を入れたり、飲む前に少し乾姜を粉末にして入れて辛みを調節しながら、お茶を楽しむことができます。(※白砂糖は使用しないよう、要注意!)

夏の暑さは半端じゃない!言い換えれば、太陽のエネルギーが強い!
体内に潜んでいる寒気を追い出す絶好の機会ともいえます。
あなたは、この機会を見逃しますか?

いかがでしょうか。

情報が盛りだくさんかもしれませんが、皆さんに伝えたい内容の極一部に過ぎません。
消化不良に陥らないよう、割愛して今日はここまでとさせていただきます。

皆さんの未病予防と健康増進に役立てば幸いです。

次回は、二十四節気のひとつ、大暑(だいしょ)についてお話いたします。

どうぞお楽しみに♪

体温調整を担う、うるわしき「汗」の秘密

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