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日本の気候風土にあった「旧暦」と暮らす

皆さん、お元気さまです。東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。

私が日々勉強している東洋医学の観点では、心とカラダに影響を及ぼす一つの要素として「季節の変化」があります。

季節の変化をうまくキャッチし、理解することでより快適に日々を過ごすことができると言われています。

これから皆さんに、日本の気候風土に合った太陰太陽暦から生まれた「旧暦」を基にし、その季節の特徴、心とカラダの変化や対処法をお伝えしていきます。

 芒種(ぼうしゅ):6月5日頃~20日頃
  • 季節
  • 喜び
  • カラダ心・小腸

~農家の繁忙期~

立夏から30日目の頃に、二十四節気の第9番目の節気「芒種」が始まります。

田家少閑月、五月人倍忙。
夜来南風起、小麦覆隴黄。

(田家に閑かなる月が少なく、五月に人ますます忙しい。
夜に南風起こり、小麦がうねを覆いて黄色く実る)

唐の詩人白居易の「観刈麦」は、「芒種」の節気を物語るピッタリな風物詩といえましょう。

芒種の芒は、小麦のひとつひとつの実の先端から、針のように細く伸びているもので、小麦の成熟と収穫を意味し、種は、稲の田植えを意味します。

つまり、この季節は、小麦の収穫と稲の田植えを両方しなければならない農家に一番忙しい時期が現れます。

~冬病夏治~

漢方では、「冬病夏治」という言い伝えがあります。

文字通り、冬の病気は夏に治すべしという意味です。
つまり、夏はカラダの中の寒邪を駆除するいいタイミングであるということです。

一年の中で、夏は自然界の陽が一番強い季節です。自然界の一部である人の体に潜む寒邪を駆除するには、陽の力を借りやすい夏が、一番の時期となります。

こちらの陰陽図を借りてお話しますと、

一年の中、自然界で起こる陰陽の変化は、太陽エネルギーの変化を指します。

陽とは、太陽エネルギーが段々大きくなっていくプロセスで、
陰とは、太陽エネルギーが段々小さくなっていくプロセスとなります。

冬至(12月22日頃)の時が太陽エネルギーは一番弱く、そこから、夏至(6月21日頃)にかけて、太陽エネルギーは段々強くなっていきます。その後また、冬至にかけて、太陽エネルギーは段々弱くなっていきます。

これが、陽の変化。

一方、夏至から冬至にかけて、太陽エネルギーが段々地球の中に蓄積されていき、そして冬至から夏至にかけて、地球の中に蓄積されていた太陽エネルギーが段々放出されていきます。

そのため、夏至の頃が、地球の中にある太陽エネルギーの一番少ない時期でもあります。

これが、陰の変化。

つまり、陰は陽(太陽エネルギー)を地球の中に蓄積(収納)していくプロセスと考えられます。

夏至の頃、地面では、30~40度の高温となっているにも関わらず、地下に潜ると、段々寒くなっていきます。

逆に冬至の頃、地上では、-30度の極寒となっていることに対して、地下に潜ると、段々暖かくなっています。

日本気象協会の資料によると、地下5mでは、夏の方が涼しく、冬の方が暖かいという『夏冬の逆転現象』が起こっていることが分かります。

なぜ、このような現象が起こるかというと、太陽が地表を暖め、地中に熱エネルギーがたくさん蓄積されたからです。

近年、この地球熱原理は、エコ住宅によく活用されています。

そして、冬至から地球に蓄積された熱エネルギーが徐々に地表に表出されるため、春になると植物が蘇られ、花が咲いたり、芽生えたりします。

つまり、春夏の時期は、地球に蓄積されている熱エネルギーが放出されている季節であり、太陽エネルギーが段々強くなっていく時期でもあります。

この二つの熱エネルギーのお陰で、地上の寒気が一気に吹っ飛ばされます。

こういった自然界の陰陽の変化に合わせて、夏にカラダの中を温めると、体内に溜まっている寒気が一気にカラダの外に追いやられます。

そのため、春夏の自然界の陽気が段々強くなっていく季節に、生姜などの生薬を使ってカラダの中を温めれば、長年かけてカラダに溜まった寒邪を徹底的に駆除することが可能となります。

一年の中の陰陽の変化と同様に、一日のスパンで考えると、お昼12時頃が、太陽のエネルギーが一番強く、それから夜中にかけて太陽のエネルギーは段々弱くなっていきます。

そしてまた、夜中からお昼にかけて、太陽エネルギーは段々強くなっていきます。

朝からお昼にかけて、太陽のエネルギーが段々強くなっていくにつれ、人体の陽気も強くなっていきます。

このときに、カラダを温める生薬を使うと、体内の寒邪をもっとも追い払いやすくなります。

冷え体質の根本的な改善には、一年の春夏または一日の午前中に、生姜を入れた紅茶や料理を積極的に摂ることをおススメします。

いかがでしょうか。

情報が盛りだくさんかもしれませんが、皆さんに伝えたい内容の極一部に過ぎません。
消化不良に陥らないよう、割愛して今日はここまでとさせていただきます。

皆さんの未病予防と健康増進に役立てば幸いです。

次回は、二十四節気のひとつ、夏至(げし)についてお話いたします。

どうぞお楽しみに♪

 

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