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質の良い汗をかいてもっと豊かな毎日へ

全身を動かす運動や有酸素運動の醍醐味、爽快感は何ですか?と、多くの方に尋ねたところ、「汗をかくこと、汗をかいたときのスッキリした感じがたまらない」というお声を多く耳にします。

では、なぜ汗をかくと気持ちいいのか、その「汗」がどんな働きをして、どのようにカラダや心へ影響しているか知っているか今回ご紹介させていただきます。

汗の役割とは? 汗の大切な役割=体温調節

恒温動物(気温や水温などの周囲の温度に左右されずに体温を一定に保つことができる動物)の中でも飛躍的に発達した脳を持っている、私たち人間。

脳は代謝活動をはじめとした、生きていく上で必要な体内で行われるあらゆる活動をコントロールしています。

しかし、その脳は温度変化に敏感で、特に熱に弱く、温度が上がりすぎないようにしなければいけません(約37℃をキープ)。

例えば運動や熱い外気に触れるなど体内で熱が生産されたとき、体外へ熱を放出することで体温を一定に保つ体温調整システムが私たちのカラダ中で働いています。

汗には、その熱を体外へ放出し体温調節を担う大切な役割があるのです。

しかし、現代の生活では冷房の普及や生活習慣の変化などでカラダを冷やしやすいため、現代人は汗をかかないことに慣れてしまい、汗腺(汗の出る場所)の働きが弱まり体温調節の能力が低下していると言われています。

■体温調節システムが働く3つの場面

体温調節が必要となる(体温が上がりやすい)場面は大きく分けて下記の3つ!

【システム1:運動】カラダを動かすことで筋肉から熱が出るとき(代謝・燃焼→熱を放出)
【システム2:外気温上昇】 外気温が上がることで熱がカラダにこもるとき
【システム3:食事】 摂った食物をエネルギーに変換するとき(代謝・燃焼→熱を放出)

このシステムが機能として、私たちは汗をかいて体温を調整しています。

汗の種類と成分を知ろう

■汗腺の種類と汗の種類

汗は皮膚直下にある2つの汗腺から汗をかきます。

●エクリン汗腺

特に人間が発達させた器官。ほぼ全身の皮膚に200万~500万個存在し、体温調節をきめ細かく行います。

エクリン汗腺からかく、3つの汗の種類
温熱性発汗:気温が上昇したときや運動時にかく汗 (ホットヨガでかく汗はこちら)
精神性発汗:人前であがったり緊張したときにかく冷や汗
味覚性発汗:辛い物など刺激の強いものを食べたときにかく汗

●アポクリン汗腺

わきの下など一部にあり、毛穴と一緒に存在している器官。体温調節には関係せず皮脂などを分泌して、皮膚表面の環境を保つ役割などを果たします。

汗の成分を知ろう

汗腺はまず、血液内から血しょうを取り込み、水分以外の大切な成分のほとんどを血液中に戻します。

つまり汗の成分は血しょうを薄めたものになり、99%以上は水分。残りは塩分や微量のミネラル(カリウム・マグネシウム・亜鉛・鉄など)、老廃物などが含まれます。

汗をかく習慣が減った現代人は、体温調節システムの働きが低下…! 200万~500万個ある汗腺の半分くらいしか活動していないと言われています。

汗腺の働きが低下すると、美と健康に重要なミネラルなどの成分を必要以上に排出してしまうため、酵素の働きや代謝活動の低下をまねく場合もあるのです。

汗の成分:水分99% 塩分、微量のミネラル、老廃物など

次回は、汗の質と、汗腺トレーニングについてお話させていただきます。

お楽しみに!

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