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日本の気候風土にあった「旧暦」と暮らす

皆さん、お元気さまです。東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。

私が日々勉強している東洋医学の観点では、心とカラダに影響を及ぼす一つの要素として「季節の変化」があります。

季節の変化をうまくキャッチし、理解することでより快適に日々を過ごすことができると言われています。

これから皆さんに、日本の気候風土に合った太陰太陽暦から生まれた「旧暦」を基にし、その季節の特徴、心とカラダの変化や対処法をお伝えしていきます。

啓蟄(けいちつ):3月5日頃~3月21日頃
  • 季節
  • 怒り
  • カラダ肝・胆

~春雷は豊作の吉兆~

啓蟄は、二十四節気の第3番目の節気です。この時、二十八宿にある青龍七宿が(角・亢・テイ・房・心・尾・箕)東方の地平線から昇り、春本番の到来を告げます。農家は種まきを始め、一年の農作業を本格的にスタート。

前年に大地にため込んでいた陽気が動き出し、外に発散されるため、冬眠中の動物たちは目覚め、土中に隠れ閉じこもっていた虫たちは外へと這い出します。

また、陽気が天に上ると、春雷が鳴ります。この時の雷は、豊作の吉兆ともいわれています。

東洋医学の運気学によると、二十四節気のうち、大寒、立春、雨水、啓蟄は、風、熱、暑、湿、燥、寒という天の六気の風(厥陰風木)に属し、春の木の気に支配されます。

よって、これからの天気はだんだん暖かくなります。

前回もご紹介しましたが、東洋医学の運気学によると、2021年「辛丑」の歳の初之気は以下の通りです。

初之気(1月20日~3月20日)  主気: 厥陰風木  客気: 厥陰風木

※運気学の基礎知識や2021年の運気特徴また病気傾向については、「運気学特別講座」をご参考にしてください。

主気と客気は厥陰風木であるため、今年の3月末までは、風と木の気、が例年より強いのです。案の定、2月初の天気予報によると、今年の春一番は1951年以来の観測史上一番早く訪れました。

また、今年の花粉飛び始めは、過去の10年平均より10日間も早いと報道されたのも、このダブル木の気のためといえましょう。

~養生の注意点~

春の木の気の特徴は、「柔、伸展、生発、中から外へ」であるため、カラダの筋や腱を伸ばす運動が養生によいでしょう。

ストレッチ、ヨガ、太極拳、散歩などの運動です。

ただし、運動の原則は微汗が出る程度です。筋肉に負荷をかけ、強く収縮させる筋トレは、「柔、伸展」という木の気の働きに反するので、できるだけ避けましょう。

また、この時期に、捕まえた魚や鳥などの生物を殺さずに逃がす「放生(ほうじょう)」は、「生発」という木の気に従う行いです。そのため陰徳を積むにはよいでしょう。

食養生では、酸味の強い柑橘類や百合根、ナツメなど体内の肝木の気を伸びやかにする食材を多く取り入れましょう。

~役に立つツボ~

春の木の気に対応する体内の臓腑は 「肝胆」です。

肝胆の気の滞りを解消するため、肩にある「肩井(けんせい)」というツボを常にチェックしてみましょう。

「肩井」は、胆経のツボで、肩のど真ん中にあります。体内の木の気が滞ると、詰まりやすく、肩こりや頭痛の原因になります。

春の時期に、頭痛や肩こりがひどくなりやすい方は、ぜひここをほぐすことをおススメします。

肝胆の気の通り道である、肝経と胆経は胸を通ります。肝胆の気が滞ると、女性特有の乳腺炎や乳がんの疾患が発症するリスクが高くなります。

肩井、そして、肩甲骨の真ん中にある「天宗」というツボは、乳腺炎や乳がんの治療によく使う経穴として有名です。

皆さんの未病予防と健康増進に役立てば幸いです。

次回は、二十四節気のひとつ、春分(しゅんぶん)についてお話いたします。

どうぞお楽しみに♪

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