特殊なダイエットほど続けづらく、リバウンドしやすいのが世の常。心とカラダのバランスを大切にするためには、どうしたらもっと自然に、無理なくスリムな体型が手に入るのか?
という疑問から、今回はご自身もダイエット経験のあるヨガスクールFIRSTSHIPのヨガ講師・藤井誠先生に、誰もが心地よく続けられる、一生もののダイエット法をお伺いしました。
日常の動作でいかにカロリー消費量を上げるか?がポイント
ヨガの講義を行う藤井誠先生。授業では実践以外にも、考え方や哲学の指導も多く、またYogaFullの人気連載もされています。
編集部
早速ですが誠先生ご自身も以前、ダイエットをされたことがあると伺いました。ヨガ講師という職業柄、ダイエットとは無縁のイメージですが……。
ダイエットしたのは、仕事が以前のヨガインストラクターから現在のヨガ講師に変わった時ですね。インストラクターだとレッスンを1日2〜8本持っていたのでカラダをかなり動かしていましたが、インストラクターを育てる講師の仕事は講義などの授業や企画・開発などのデスクワークが多く、以前より運動量が圧倒的に減ってしまったんです。その時に改めてダイエット、というものを行いました。
藤井誠
編集部
具体的にはどのようなダイエットをされたのですか?
今でも続けていますが、まずは運動量を増やしました。週1〜2回、ホットヨガへ行ったり、自分の学びのためのヨガレッスンを受けたり、毎日ヨガやヤムナ(ボールを使うリリースワーク)なども行ってセルフでトレーニングしています。同じく、週1〜2回、ジムでウォーキングや軽い筋トレなども行いますね。
藤井誠
編集部
それは随分と運動されていますね!?
ただこれらは理想であって、完璧に行える週もあればそうじゃない週ももちろんあります。忙しい時に、ずっと完璧に行うのはやはり難しいですよね(笑)。僕も皆さんと同じく、忙しくてなかなか運動する時間を取れないことの方がむしろ多いんです。
藤井誠
編集部
ヨガの講師の先生は運動ばかりされているのかと思っていました。
そうですよね。そこで、忙しい中でどうしたら運動量を増やせるか、を追求したところ、やはり日常の動作を工夫するしかないな、と。
藤井誠
編集部
日常の動作を工夫する?その工夫、とても気になります。
地味であたり前過ぎる、と思われるかもしれませんが、移動の際、エスカレーターではなく常に階段を使ったり、歩く時は競歩のイメージで早歩きをしたり、家事や掃除も深く呼吸しながら大振りでエクササイズだと思ってやると、全然違ってきます。こういった日常の動きを「意識的」に変えていくことで、運動量を上げていく。スマートフォンにアプリをインストールして活動量計をチェックしてみると、塵も積もれば……で、これが結構な消費量になっているんですよ。よく家でゴロゴロしている人は、それをやめるだけでも代謝は上がると思います。
藤井誠
編集部
日常の動きでしたらわざわざ時間を取る必要もないですし、道具や場所もいらず、誰にでもすぐできますよね。
今回のテーマである、「ずっと続けられるダイエット」ということを考えると、やはり「日々の動きを意識すること」を習慣にすることが一番だと思います。
運動というイメージがないかもしれませんが、僕は「歩く」のもすごくダイエットに有効だと思っているんですね。カラダの使い方ができていない人が無理にランニングするよりは、歩いた方がカラダに負担なくいい運動ができます。
藤井誠
編集部
確かに、全員が全員、ダイエットにランニングが適しているとは限らないですね。
そうです。例えば一駅分歩いたり、休みの日に散歩するのもいいですね。ただ、ボーッとダラダラ歩くのではなく、競歩のイメージで。僕は普段から歩くのがすごく早いと言われてますよ。
藤井誠
KEY POINT★ 日常の動きをエクササイズに!
1:エスカレーターは使わず階段を使う
2:歩く時は、常に競歩のイメージで早く歩く
3:家事や掃除もエクササイズと捉えて、深く呼吸しながら大振りで行う
4:家でもなるべくゴロゴロしない
「意識的に食べる」を守れば、外食もコンビニもOK
編集部
食事面で考えると、昨今本当にさまざまな食事法がありますが、「ずっと続けられるダイエット」としては、どのようなことがポイントになると思いますか?
食事に関しても、僕自身以前はベジタリアン食で自炊もマメにしたり、と色々こだわっていたんですね。でも、働き方が変わって会食などで外食になったり、出張で自炊ができなかったり、という状況がすごく多くなってしまって……。当然、太りますよね(笑)。
藤井誠
編集部
多くの方が同じような経験をされていると思います。
でも、仕事の都合上、会食や出張を減らすことはできない。そこでまた、この状況でどうしたら体重をキープできるか、太らない食事ができるか? を考えたところ、普段から「意識的に食事をする」という答えにたどり着きました。
藤井誠
編集部
「意識的」とはどういうことでしょうか?
食事って結構、皆さん無意識でしていることが多いと思うんですよ。習慣や惰性で同じ物を食べてしまったり、忙しい時ほど無意識に量が増えたり、偏った好みの物ばかり選んでしまったりしますよね。この「無意識」のクセが太る原因だと思うんです。
藤井誠
編集部
確かに、お腹があまり空いていなくても、朝だからとか、今食べておかないとタイミングがなくなる!とか、あります。
ただ、「意識的」と言ってもマクロビにしようとか、オーガニックにしよう、とかそういうハードルの高いことだと、ジムやランニングなどの運動と一緒で、誰もが「ずっと続けられる」ということとは程遠くなってしまいます。
藤井誠
編集部
はい。頭では分かっていても、現実的ではないこともあります。
なので、難しいことよりも、まずは、カラダを作る上で重要な「三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)をきちんと摂る」を頭に入れながら、食材やメニューを意識的に選ぶ。これだけ。これを自炊する時だけでなく、外食でもコンビニでも徹底するんです。
藤井誠
編集部
三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)ってすごく基本的なことですが、普段無意識に好きな物を選んでいるので、全然バランスよく食べていない気がします……。必要な栄養がきちんと摂取されていないと、食べても食べても満足せず必要以上に食べてしまうとも言いますよね。
そう。必要な栄養素をバランスよく選んで食事すると、カラダはきちんと満たされるので、不思議と暴飲暴食がなくなります。気合いを入れて特別な食事法で短期間ダイエットするよりも、こんな基本的なことを毎日意識するだけでいいんです。皆さん、普段ほとんど意識していませんから、これだけでもカラダはぐんと変わってきます。
僕個人のルールでは、外食の頻度も多いので、自炊する時は、豆や野菜、卵、乳製品を中心に、外食では肉や魚をチョイスするようにしていますよ。
藤井誠
KEY POINT★ 毎日「意識的に」食事をしよう!
1:無意識に食事せず、常に「意識的」に食材やメニュー、調理の仕方を選ぶ
2:三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)をバランス良く食べる
3:自炊、外食、コンビニ問わず、意識して1と2を行う
編集部
誠先生にお話を聞いて、改めて無意識に食事をしていること、そして三大栄養素の(炭水化物・脂質・たんぱく質)について、あまり考えてもいなかったことに、気づきました。誠先生ありがとうございます。
こちらこそ、ありがとうございます。と、ここで終わらないのが一生もののダイエット!次回では、ダイエットを続けるコツや、ダイエットする時につきものの「ストレス」との向き合い方などについてお話しますね。
藤井誠
編集部
ダイエットとストレスってセットですもんね。続けるコツもかなり興味深いです。
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