年末に差し掛かると、目にする機会が増えるのは「太陽礼拝108回」の文字。
この太陽礼拝は年末だけの特別なヨガではなく、また必ずしも108回しなければならないというものでもありません。
この太陽礼拝は、「ひと呼吸+ひと動作」で行われ、ヨガの基本のポーズがひとつのシークエンス(流れるような一連の動作)になっており、ヨガの王道とも言われています。
この太陽礼拝の動きができた当時から今日まで、この太陽礼拝は心とカラダのバランスをととのえるべく、ラジオ体操のように毎日ヨガの日課(練習)として行われるヨガのひとつとして多くの方に愛されているヨガのシークエンスです。
ではなぜ私たちは、ヨガをはじめると、そして年末になると太陽礼拝をしたくなり、108回繰り返したくなるのか?
太陽礼拝の成り立ち、太陽礼拝の効果をおさらいしつつ、この太陽礼拝の魅力についてお伝えいたします。
太陽礼拝ってなに?紀元はどこから?
ヨガの歴史をさかのぼると太陽を神様として崇められていた古代がルーツと言われています。
朝日が昇るとき ―私たちに命とその恩恵を届けてくれる太陽を拝み、感謝をささげる―祈りをこめた一連の流れが誕生しました。
また一節には、稲穂が稔りこうべが垂れ、その種が大地にかえり、再び命が誕生する様子を描いているとも言われています。
その後、現代における「太陽礼拝」の原型ができたのは今から100年ほど前のインドにて、王族からの依頼を受け、一般庶民に対しての健康の保持の要素を取り入れてつくられたのが最初だという説もあります。
つまり太陽礼拝は、「太陽に感謝をささげる動きからうまれた、神聖なる祈りのヨガ」と言っても過言でありません。
また太陽礼拝の「動き」と「呼吸」と連動させることで、内なる自分との調和をもたらす効果もあるため、まさにヨガの真髄ともいえる動き、流れとなっています。
太陽礼拝を行う際には「いつも私たちを照らしてくれてありがとう」と、感謝の気持ちを込め、太陽をイメージすると、古代から脈々と受け継がれた叡智やその恩恵を感じられるかもしれませんね。
またヨガの流派によってさまざまな太陽礼拝があるのも特徴です。
太陽礼拝の3つの特徴と効果
太陽礼拝は、12種類のヨガの「動き」と「呼吸」を合わせながら、カラダを大きく継続的に動かしていきます。
よって、ボディメイクとエクササイズ要素が加わったさまざまな種類のあるヨガの中でも、かなりパワフルなヨガのシークエンスになります。
またポーズとポーズをつなぐ太陽礼拝を繰り返し行うことで体幹(コア)が鍛えられ、美しいカラダづくりと発汗作用によるストレス解消効果を同時にもたらします。
■太陽礼拝の3つの特徴と効果
【1】体幹トレーニング
ポーズとキープを繰り返すことでインナーマッスルを鍛え、正しい姿勢とメリハリのあるボディラインをつくります。
【2】ダイエット&メンタルトレーニング
ポーズを繰り返し行うため、自然と集中力が高まります。また運動量を上げカラダのストレスを発散し、緩めることでリラックス効果もUPします。
【3】冷えの解消
ダイナミックにカラダを伸ばしたり、縮めたりすることで、血行が促され、冷えの解消につながります。
太陽礼拝を行うときのポイント
太陽礼拝は「動き」と「呼吸」はもちろんのこと、動「MOVE」と静「HOLD」を意識して行うと、より効果を感じやすくなります。
動「MOVE」のポイント
■動きと呼吸を合わせる
「吸いながら手を上げていき、吐きながら下ろす」というように、動きと呼吸が合うようにダイナミックにカラダを動かします。
■コアをつくる
体幹部分に意識を向けることで、小さな力で大きな動きができ、呼吸も深まります。
静「HOLD」のポイント
■安定しているところでキープ
痛みを感じる手前、呼吸ができるようになる快適な状態で心穏やかに姿勢を保ちましょう。
■呼吸を続ける
ポーズを決めたら、そこで呼吸を楽にする。
▼太陽礼拝のポーズを詳しく見るにはこちらの記事をチェック
太陽礼拝108回の108ってどんな意味があるの?
「108」と聞くと、12月31日の除夜(大晦日の夜)から新年にかけて、日本のお寺で108回撞かれる除夜の鐘を思い出す方も多いはず。
108回の理由について諸説ありますが、ここでは一般的とされる「煩悩の数」を用います。鐘の音に耳を傾け一つひとつの音に集中することで、さまざまな煩悩から解放されると言われています。
また、ヨガの太陽礼拝は一つの動きに意味があり、繰り返し行うことで今に集中(瞑想状態)でき、煩わしいことから意識が離れ、純粋な自分の感覚を思い出すことができると言われていることから、108回の煩悩と、太陽礼拝が組み合わさり、年末年初のヨガイベントとして近年行われることが多くなりました。
108回終わった後は、何とも言えないスッキリとした感覚を味わうことができるのと、やりきった!という達成感を味わえるようです。そのことから、毎年この太陽礼拝108回を行わないと年を越せないという方もいらっしゃいます。
ただし、太陽礼拝のポーズを108回繰り返すのは、体力的もかなり消耗しますし、終わった後にカラダに疲労を感じることもあるため、全てのヨガの流派やスタジオで行われるものではありません。
108回やらないといけないというものでもありません。途中で休んでも、ペースダウンしても、そしてやめても大丈夫です。続けることができなかったという自分もまるっと受け入れられる、それがヨガです。
ラジオ体操のように毎日「太陽礼拝」をするのもOK!
108回の太陽礼拝に参加される場合は、ご自身のペースで、水分補給も行いながら、ヨガができる心とカラダに感謝しながら行いましょう。そして終わった後は十分な休息をとってカラダを休めてあげましょう。
大切なのは、ヨガをする方の心とカラダが安定で快適であることです。年齢、経験、体力など、人それぞれことなりますので無理することなく、太陽礼拝を楽しまれることをおススメします。
昨今では、108回に限らず、54回、18回など回数を減らして行われることもありますし、太陽礼拝3回を毎日のルーティンとして取り入れている方もいます。
ヨガの観点でいうと、心とカラダは毎日変化するものなので、一度にたくさんのヨガを長時間するよりも、短時間でも毎日ヨガや瞑想を取り入れながら、心とカラダをととのえるほうが安定で快適かもしれませんね。
太陽礼拝108回の楽しみ方はいろいろ
太陽礼拝108回のヨガの行事は、年を追うごとに人気がでてきており、ヨガスタジオでの開催はもちろん、各地で開催されるヨガのイベントや、オンラインでも参加することが可能です。
主催するヨガのスタジオや流派によっては、ポーズが違う場合がありますので、参加される太陽礼拝のポーズを、呼吸を忘れることなく一緒に行いましょう。
何度もお伝えしますが108回の太陽礼拝を連続して行うのは体力を使いますので、事前にさまざまなヨガのクラスに参加する、また太陽礼拝を練習して心とカラダの準備をしておくことをおススメします。
>太陽礼拝の自主練習におススメ<
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ホットヨガスタジオLAVAが監修する瞑想アプリMEISOON(メイスーン)では、声の誘導だけでヨガが楽しめるVoice Yogaにて、3回(無料)、18回、54回、108回の「太陽礼拝」のガイドを用意しています。
声だけに集中して行うため、心とカラダ、呼吸に意識を向けやすくなるため、太陽礼拝に慣れてきた方、練習用のガイドとしてもおススメです。
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108回の太陽礼拝イベントは、年末に多く開催されますが、太陽礼拝の動きを取り入れたクラスや、さまざまな種類のヨガは、スタジオやオンラインでも楽しめますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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