日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する「ヨガの教え」に興味を持つ方も増えています。
この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。
前回の【連載】第30回やさしく学ぶヨーガスートラ:~サマーディ(三昧)~からはじまった、ヨーガスートラの第3章。この章は主に「瞑想」について【瞑想】とは一体なんだろう?という疑問に対して明確に教えてくれています。
第3章4節
トラヤン エーカトラ サンヤマハ
ダーラナー(集中)、ディヤーナン(瞑想)、サマーディ(瞑想状態)の3つがサンヤマ(瞑想の3ステップ)です。ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)
第3章5節
タッジャヤーット プラッニャー アーローカハ
サンヤマ(瞑想の3ステップ)ができると、真実の知恵が現れます。ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)
瞑想を深めていく3ステップ
八支則の最後の3つ(ダーラナ、ディアーナ、サマーディ)は瞑想への修行ともいえます。ヨーガスートラでは、この3つのステップを【サンヤマ】と呼んでいます。
サンヤマでは、ダーラナで考えの対象を自身が決め、そのひとつの何かに集中をし、心をつないでいきます。
ここでは、まず「気づくこと」
ひとつのものに心をつないでいても、それが離れてしまうことがあります。
離れてしまったことに「気づくこと」ができれば、またつないでいくことができます。
次にそれをつなぎ続ける状態がディアーナです。
ヨーガスートラではこのディアーナのことをよく「蜂蜜を壺に注ぎつづけるようなもの」と例えられます。
それは、切れ目がない糸のようにスムーズな思考の流れであり、カラダや空間を超えて、心が離れずにつながっている状態です。
そして八支則の最後であるサマーディは、前回の【連載】第30回やさしく学ぶヨーガスートラ:~サマーディ(三昧)~であったように、もうすでに「なっている」状態、結果的に訪れているのです。
意識的や努力をしてすることではなく、努力をせずに瞑想していることすら手放し、瞑想している自分さえも知り得ないのです。
なぜならば全てはあなた自身であり、全てはあなたそのものだと教えてくれているからです。
サマーディはゴールであってゴールではないとも言えます。
正解を求めなくてもよい
ヨーガスートラではサンヤマができるようになれば、真実を理解する準備が整ってくると教えています。
そうはいってもこの空間にカラダや心を持って生まれた私たちは、存在しているものに心が動かされたり、物体がないものに不安を抱いたりする中で、たくさんの情報から一体何が正解なのか?を求めてしまうことが多いのではないでしょうか。
毎日を過ごしていると目まぐるしく変わる世の中の状況で「これが良い、あれはダメ」と、自然とジャッジメントをしてしまうことが私もあります。
皆さんはどうですか?
そんな時は正解を求めず、本当の自分の声を聞いてみてください。
世の中に転がっている情報を鵜呑みにせず、誰かの意見に左右されたり、他人の目を気にしてばかりではなく、自分の内側を見つめてみます。
そうです、答えはあなた自身の中にあります。
迷いある中でうちなる自分を見つめ、あなた自身が向けるべき方向に向けることの強さを養う。この練習をすることこそが生きることを整えていき、真実を理解する準備となります。
自分がよろこぶことをチョイスする
八支則や瞑想を実践していく中で、うまくいかないことだったり不安もついてくることがあるかもしれません。
そんな時は正解を求めず、まずは自分がよろこぶことをチョイスしてみてください。
それぞれに与えられたカラダや心をうまく使っていく、それも「サンヤマ」への一歩。
少しずつ自分を覆い隠すものがなくなって、軽やかになるはず。
あなたは何にでもなれる、無限の存在なのだから。
ヨガスクールFIRSTSHIPでは瞑想のクラスもご用意しています。
ぜひ一緒にカラダと心を整え、安定していて快適な日々を創造しましょう♪
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