ヨガのある生活で、毎日を心地よく。
心もカラダもハートフルになれる手のひらメディア。

ヨガの知恵でズバッと解決 教えて!ヨガ哲子の部屋

本日のお悩み

過去の失敗が、頭から離れません。
「私にはできない」って、ささやかれている気がして。
また同じ失敗をするんじゃないかって、新しいチャレンジができずにいます。

今年の夏はとりわけ暑かったように思うのですが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の通り、夏の暑さはすっかり忘れて、秋の心地よい夜長に読書がはかどります。

こんにちは、哲子です。本日もお悩み相談ありがとうございます。

まったく私ごとになりますが、今年の夏は新しく始まることが様々ありました。

これまで関わりのなかったコミュニティに「え〜!このタイミングで参加するの〜?!」と飛び込むことになったり、昨今の社会情勢から従来の形を変えたイベントに恐る恐る足を踏み入れたり。
お仕事では、文化が異なる、ツーカーが通じない分野に軸を広げることになったり。

一つ一つが手探りで、私が今まで培った人生経験値を総動員しながらも、「あれ?この関係性は難しいなぁ」とか、「うーん、どうしたらお互いやりやすくなるかなぁ」など、立ち止まって考え、その時々でベターな選択をとって反応を見る、ということが続いておりました。

振り返って3ヵ月、その時々の私の行動が良かったのか、悪かったのか。答えは出ていません。

が、3ヵ月前には想像していなかった風景が、今は目の前に広がっているように思います。

それが「ベスト」だったかは、分かりません。

けれども、ベターの選択を積み重ねることは、今の私にとってできることであり、その善し悪しを判断できるのは、きっと、1年後、3年後、未来の自分が振り返って分かることなのかもしれませんね。

さてさて、今回お悩みのあなた様。

哲子にもとっても気持ちが分かります!だって、過去の失敗の、アレや、コレや、、、。思い出しただけでも顔がカーッと赤くなってしまうような数々の失敗を、私はたくさんしてきました。ははは。
こういうのって、予期しない電車の中とかでフラッシュバックして困るのよね(笑)。

けれど、いくら顔を赤らめても、過去にしてしまった出来事はもう変えられないものです。いくら願っても、時間を過去に遡って「無きことにする!」は不可能。

皆、それは分かっているからこそ、過去の失敗を悔やんで思い悩んだり、次の一歩を踏み出せなかったりする。それは、同じ過ちをしないで済むように自分を守るための優しい方法でもあると思うのです。

そうね、そんなあなた様には、ヨガの聖典「ヨーガ・スートラ」から次の言葉を贈ります。

第4章12節 「過去、未来は、考えであり、概念である」
第4章13節 「今だけに実体がある」

もう、過去は変えられないのですね。過ぎてしまったことです。ネガティブなことこそ、頭の中で膨らみやすく、事実をねじ曲げて、よりネガティブにお話を作ってしまっていることが少なくありません。

一方、未来は偶像で虚像。いずれも、実体の無いものです。

いくら「こうなるかも!」と念入りにシミュレーションしても、その通りの未来がやってくるかなんて、誰にも分かりません。人の思ったことの9割は実際には起こらない、そんなデータもあるといいます。まさに、神のみぞ知る。

過去の出来事に縛られて、ご自身の輝けるチャンスをつぶしてしまうのは、もうやめましょう。また、未来を不安に思って、意識を未来にばっかり飛ばしてしまうのも、もうやめましょう。

意識を「今」にもってきてください。

「今」、あなたが心やカラダで体験していることが、あなたにとっての真実です。
日々はその積み重ね、なんですね。

このヨーガ・スートラの言葉は、私の大好きなヨガの先生が教えてくれた言葉で、気が緩むと意識が過去や未来にふわわ~っと飛んで行きやすい私は、師匠の教えを思い出すたびに励ましてもらっています。

「今」に引き戻してくれるのです。

昔を振り返ることも、未来に希望を託すことも、自分の今を知る大事な行いです。けれど、過去は変えられないし、過ぎたことにこだわっても仕方ない。失敗や挫折からは、未来の栄養となる学びを得るだけ、ですね。

反省はしてもいいけど、後悔はしない。

しかし、そもそも、失敗とか挫折とか、尊い体験や結果にそうラベリングしてしまっているのは、実はご自分。

失敗とか挫折って、言わなくていいじゃない♪ 「私はあの経験から〇〇を得られてよかったな!」、「私のチャレンジで〇〇の力が育まれたな!」と、それだけで十分なのです。

本日のお言葉

過去と未来は、それぞれ考えとして存在しています。
アティータ・アナーガタン ソヴァルーパタハ アスティ
過去・現在・未来という時間は、現在だけに実体があり、過去と未来は実体のない概念です。
テー ヴァクタ・スークシュマー グナートマーナハ
ヨーガ・スートラ 4章12節、13節から抜粋
実体のないものに苦悩するのが人の悩みの原因だとすると、苦悩にも実体はないということですね。今ここにない考えに、人はとらわれているのです。今に意識をもってくることで、安心して本質を知ることができ、真実を見極めることができるようになります。それは苦悩からの自由です。

またお会いしましょうね♪

ヨガ哲子

ダウンロードはこちらから

この記事を書いた人