ヨガのある生活で、毎日を心地よく。
心もカラダもハートフルになれる手のひらメディア。

日本の気候風土にあった「旧暦」と暮らす

皆さん、お元気さまです。東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。

私が日々勉強している東洋医学の観点では、心とカラダに影響を及ぼす一つの要素として「季節の変化」があります。

季節の変化をうまくキャッチし、理解することでより快適に日々を過ごすことができると言われています。

これから皆さんに、日本の気候風土に合った太陰太陽暦から生まれた「旧暦」を基にし、その季節の特徴、心とカラダの変化や対処法をお伝えしていきます。

大寒(だいかん):1月21日頃~2月4日頃
  • 季節
  • 驚き・恐怖
  • カラダ腎・膀胱

~大寒のときの養生について~

1月21日から始まる大寒は、二十四節気の第24番で、旧暦12月の節です。2月4日立春までのこの15日間は、概ね1年中一番寒い時期であるため、大寒といいます。

季節が厳冬に入るこの時期における未病予防や養生の注意点について、以下の4つ側面から皆様にお話させていただきます。

◆気候の特徴
◆養生の秘訣
◆運動や食養生の注意点
◆役に立つツボ

~気候の特徴~

まず、大寒の期間の七十二候の末候「水沢腹堅」(沢に氷が厚く張りつめる)の如く、この時期の天気は寒く、「封蔵」という特徴があります。

【特徴】
太陽エネルギーが大地や水の中に蓄えられ、閉じ込められている状態
地上の気温が一番低い時期である反面、地下の温度が一番高い時期

逆に、この時期が寒くなければ、この「封蔵」の機能がうまく働かなくなり、太陽エネルギーがきちんと地下や水の中に蓄積されてないことを意味します。

そうすると、土の熱エネルギー不足が起き、翌年の植物や農作物の成長に大きくダメージを与えてしまう恐れがあります。

つまり、「大寒不寒、春分不暖」(大寒が寒くないと、春が暖かくない)と、異常気象となり、暖冬のため寒さによる殺菌効果が期待できず、インフルエンザなどの疫病なども発生しやすくなります。

外は寒いですが、寒いことにも意味があるんですね。

~養生の秘訣~

この時期の「封蔵」という特徴に合わせて、カラダに精を養うことが一番大事です。

精=腎精は、骨や脳などに蓄えられているエキスで、成長、生殖、生命力を司ります。

腎精不足になると、小児の場合、発育障害、知能障害になりやすく、大人の場合、骨粗鬆症、歯が弱い、耳鳴り、聴力低下、不妊、頻尿、脱毛・白髪、健忘などの症状が出やすいです。

長期的に回復できない慢性病の多くは腎精不足と深く関係するといわれています。

この時期の「蔵精」の活動に大事なのは、太陽の動きと同じペースに保つことです。

つまり、早起きを止め、早寝をする。
太陽が昇る前に、起きて外で鍛えるたり、夜更かしするのも控えましょう。

ただし、午前中に日光浴をいっぱいすること、とても効果的です。

~運動や食養生の注意点~

心拍数を大きくあげる運動は精をたくさん消費するため、カラダへのダメージが大きいです。
早起きの運動や夜遅い時間の運動もこの時期には控えることをおススメします。

食養生では、精を養うための食材として有名なのは、黒米や黒胡麻です。

黒米はお粥にして、温かい状態で召し上がるのがポイントです。

黒胡麻の場合は、できれば長く天日干ししたものを使うとより効果的です。

私が監修するサロン「未病のキセキ」がおススメの黒胡麻

■九制珠(きゅうせいしゅ) 天地精華 九蒸九乾

詳しくは>九制珠(きゅうせいしゅ)

そして、朝食を食べるベストなタイミングは朝7~9時の間です。

この時間は全身の気血が消化器系に集中するため、一番消化吸収しやすいからです。もちろん、よく噛んで食べるのをお忘れなく!

唾液に消化酵素がたくさんあります。よく噛まないと出ないので、せっかくいいものを食べてももったいないことになります。

例えば、血液細胞の再生は、約120日のサイクルを要するように、精を養うには、時間がかかります。

1日2日、1~2週間で精がすぐつくのではなく、精をつけるには最低3か月以上は続ける必要があります。根気強く続けましょう。

~役に立つツボ~

この時期の「蔵精」活動を補うには、ツボのお灸やマッサージが有効です。

役立つ経穴(ツボ)を3つご紹介します。

● 湧泉(ゆうせん)

このツボは、腎経(腎の機能を司るネットワーク)の一番目のツボで、五行の属性は「木」です。

腎の五行の属性は「水」です。

大寒は冬の最後の節気であり、五行の属性は「水」です。そしてその次の節気である立春は、春の最初の節気で、五行の属性は「木」です。

五行の関係では、「水生木」です。体に「木」という天の気が、うまく来るように準備することが、このツボを刺激する理由です。

そうすると、天の気が「木」に変わると、体内の気がその変化にうまくついていけるようになります。

湧泉の位置は足裏にあります。

● 太谿(たいけい)

このツボは、腎経の原穴であり、腎を補うのに持ってこいの一番重要な存在です。

太谿は、内踝の後ろにあります。

● 足三里(あしさんり)

このツボは胃経のツボです。

胃経の五行の属性は、「土」で、足三里の五行の属性も、「土」です。足三里は、胃経の本穴です。

胃経は消化機能を司るためのネットワークです。食消化機能を高めるための胃経の足三里の役割はとても大きいです。

食養生で、精を養うために良いものを食べますが、消化機能が弱いままだと、あまり効果が期待されません。

なので、精を養うために良いものを食べるのであれば、その前に足三里を刺激して胃経の働きを改善し、消化機能を向上させておくことをおススメします。

足三里の位置は膝下にあります。

◆ツボの刺激方法

指で刺激する場合、1箇所(両足)に108回(9回×12セット)を軽く押します。1日の目安は1~3回程度。

左右両足の3つのツボを押すと、大体1~2分で終わります。

いかがでしょうか。

皆様の未病予防と健康増進に役立てば幸いです。

次回は、二十四節気のひとつ、立春(りっしゅん)についてお話いたします。

どうぞお楽しみに♪

PR

■東洋医学普及活動家・
羅予澤が技術監督■
経絡養生師による未病予防なら
専用サロン 未病のキセキ(気施技)

体験レッスンも受付中レッスンのご予約はこちらから

この記事を書いた人