本日のお悩み
ちょっとしたことでイライラしたり、落ち込んだり、あるいは嫉妬したり…。なにかしらのネガティブな感情と日々向き合っています。ネガティブな感情をコントロールすることはできるのでしょか。またどのようにすれば、いつでも穏やかな心の状態を保てるのでしょうか?
本日もお悩み相談ありがとうございます。哲子でございます。
誰しも抱いてしまうイライラや悲しみ、怒り、嫉妬などのネガティブな感情。
これらのネガティブな感情は一体どこからくるのでしょうか?
このネガティブな感情。実は私達が気づかないうちに心の中で「何かと比べる」ことをしているからだ、とも言われているんです。
例えば・・・
「順番を守って並んでいたのに、私の前に割り込んでくるなんて!」
「私はこんなに頑張っているのに、褒められるのはいつもあの人」
「あの時、あの会社を選んでいたら、自分のやりたいことができたかも」
など。
特に、「人と比べたり、過去の自分や状況と比べて、そこから劣っている、上手くいっていない」と感じてしまうことが、ネガティブな感情を生み出してしまう原因になるようです。
ネガティブな感情を持っていてはダメなのか?
ネガティブな感情が生まれることや、他人や過去と「比べること」は、決して悪いことでもありません。
過去の出来事や人と比べて、今をより良く改善していく、といった前向きな視点でこれらの出来事をとらえるのは、大事な要素ですし、比較しないと見えないこともあります。
過去や人と比べるで、一歩前進できることもありますので、ネガティブな感情を上手に使うこともできます。
なので、ネガティブな感情が全てダメ!ということでもありません。
逆に、ネガティブな感情を見て見ぬふりをし、ネガティブな感情にふたをしてしまうことも、また心とカラダに負担をかけてしまうことにもつながります。
ただ、その比べる対象を過去の出来事や、他人のふるまいや言動などに重きを置いて、とどまってしまうと、どうしてもネガティブな感情から抜け出しにくくなります。
よく、「過去の出来事や他人は変えられない。」と言いますが、それはある意味正しいのかもしれません。
ネガティブな感情から離れるには、今ここに意識をおく
過ぎてしまったこと、変えられない相手のことから生まれるネガティブな感情を持ち続けていると、結局、過去や他人に心が捕われ、今やるべきことができなくなってしまい、それがまたネガティブな感情を作り上げることにもつながります。
私達が生きているのは、過去でも未来でもない、また他人の人生でもない。
私達は「今ここ」に意識を向けて、今やるべきことに集中することで、だんだんとネガティブな感情からも距離を置くことができるようになります。
ネガティブな感情に囚われず、「比べること」はどうしたらいいの?
ヨガ哲学の教えの中に、古代インドのサンスクリット語で「サントーシャ」という言葉があります。
このサントーシャという言葉は日本語訳すると「知足(ちそく)=足るを知る」という意味になります。
過去や他人、変えられないものに目を向けるのでなく、今「あるもの」に目を向けてみましょう。
住む家があり、着る服があり、食べるものがある。
何より、今ここに私がいる。
過去や他人と比べて足らないと思うより、今あるものに目を向けて満足する。
ありのままの自分や今の状況を受け入れることから始めることで、ネガティブな感情とのかかわり方が変わってくるかもしれません。
物事を別の角度から見てみる
今に満足をするサントーシャの教えに加えて、ネガティブな感情を生まないために、もうひとつ覚えておきたいヨガ哲学が、「プラティパクシャバーバナ = 物事を別の角度から見てみる」という考え方です。
たとえば、あまり好きになれない人がいたとします。いつも同じ角度からその人を見ていると、そのあまり好きになれない部分ばかりに目がいってしまう。
でもそこをぐっと堪えて、あえて違う視点からその人を見てみると、あ、こんな可愛いところもあったのかと、実は恥ずかしがり屋さんだっただけ。など。
別の側面が見えてくると、その人に抱いていたネガティブな感情から離れ、その人を受け入れやすくなるのではないでしょうか。
人や物事も、見方を意識的に色々と変えてみる。
心の安定や幸せは、自分次第で手に入れる。
ネガティブな感情から、もっと離れたければヨガをしよう!
現状に満足してありのままを受け入れる、物事を別の角度から見てみるということを実践しても、イライラや怒りなどのネガティブな感情を手放せない時もあります。
毎日のようにヨガや瞑想をしている哲子にだってあります。
ネガティブな感情からなかなか離れられないときは、短い時間でいいのでヨガをしてカラダを動かしましょう。
特におススメなのは太陽礼拝。
呼吸と一緒にカラダを大きく動かしながら、同じポーズを繰り返すことで、今ここに意識がむいて終わった後にはスッキリして最高なの!
ヨガをすることでネガティブな感情から離れてストレス発散ができるのかは、コラム「ヨガは最適?!健康的にストレスを解消できる3つ理由」でも詳しく紹介しているので是非読んでみてくださいね。
あなた様の生活にヨガ哲学の教えを取り入れて、心穏やかな日々を過ごせますように。
本日のお言葉
- 与えられた状況に満足すると、比べることのできない幸せを得ます ヨーガ・スートラ 2章42節
- 世界で起こることは、すべて必要があって起こっているとヨガでは考えます。難しいこと、思わず目を背けたくなることが起きた時こそ、自分がもっと成長できる機会だと受け入れてみて。 何かと比べず、ありのままを受け入れて現状に満足する、そして物事を別の角度から見てみる。 そうするだけでも、心の揺れ動きと上手に付き合っていけますよ。
またお会いしましょうね♪