【インタビュー】ヨガはちょっとした不調を整える「セルフメンテナンス術」。山下真由実さん

編集部

真由実さんがヨガと出会ったのはいつ頃でしたか？ヨガを始めたきっかけも教えてください。

25歳の時ですね。その当時、ロンドンに住んでいたのですが、ヨガを初めて意識したのは、日本から遊びに来た友人が持っていたヨガマットがきっかけでした。
なんでわざわざ、日本からそんなかさばる物を持ってくるんだろう？って（笑）。聞いてみたら「今すごくヨガにハマってる」と。
へぇ〜って、その場では聞き流して終わったのですが、ちょっと気になってはいましたね。

山下

編集部

ご自身も実際にヨガをやろうと思ったきっかけは？

その後、ちょっと風邪を引いて体調をくずした時があって、なんとなくカラダもだるく、鬱々とした日々が続いてしまって……。かといって病院に行くほどでもないし、簡単に何か自分でできることはないかなぁ、と。
そこで友人が言っていた「ヨガはカラダにも心にも効くよ！」 という一言を思い出して、早速ヨガのDVDを買い、自宅で見よう見まねで始めました。

山下

編集部

そこで、真由実さんも何か体感されたんでしょうか？

プログラムの最初にある呼吸法をやった時に、すごく心が落ちついたんですよ。ずっと鬱々としていたので、これがすごく効いたみたいですね。
で、そのDVDがなんと2時間プログラムで、結構アクロバティックなポーズもたくさんあり、かなりストイックな内容だったのですが、すっかりハマってしまって。毎日2時間ガッツリやってました（笑）。

山下

編集部

毎日2時間ですか！？ その長さだと、普通は続けられなさそうですが……。

当時は何も知らなかったので、ヨガってこんなに長いんだ（笑）と思いながらも、素直にプログラムに従っていましたね。
でも、ヨガをした後は精神的にも落ちついて、カラダもすごく心地良かったんです。よく眠れるようにもなって、色々とポジティブな反応を実感できたのも大きかったですね。

山下

編集部

それで、どんどんとハマっていかれたんですね。

はい。毎日ヨガをすることで、筋肉もついていきましたし、最初はできなかったポーズができるようになったり……。
そういった自分の成長が見られたのもハマった理由のひとつですね。1年間くらい、ずっとそのDVDのプログラムをとにかくやり続けました。

山下

編集部

DVDでのヨガ体験後、本格的なレッスンを受けようと思ったのはなぜですか？

DVDだと直接指導は受けていないので、自己流じゃないですか。張り切ってヨガをしているうちに、なんだか手首が痛くなってきて……これが怪我の始まりですよね。自分の好き勝手な判断で行っていたので、途中からなんか調子がおかしいな、と。
ヨガの良さ自体は実感していたので、これは体の使い方がちゃんとわかってないからだと思ったんです。
それでしっかりとトレーニングを受けようと決意して、26歳の時にヨガの資格を取りにバハマへ行きました。

山下

編集部

通常のレッスンではなく、いきなり資格を取りに！？それもバハマですか？（驚）

はい（笑）。すでに1年間、ほぼ毎日2時間ヨガをしていたので、通常のレッスンでは物足りないかなと。知識をきちんと学びたかったんです。
ロンドンに住んでいたので、特に日本国内で、という意識はありませんでした。探していた時に、全米ヨガアライアンス認定のRYT200の資格を取れる良さそうなプランが、たまたまバハマにあったので参加しました。

山下

編集部

どれくらいの期間で、資格は取れたのですか？

資格取得のためのトレーニングは1ヵ月くらいでしたが、その後も半年ほどそのままバハマに住んでいました。
そのトレーニングを受けたヨガの流派が、無料で働く代わりに衣食住を保証してくれるという制度だったんです。
ヨガを教えながら、そこに住む人たちのご飯を作ったり、掃除したり、ペンキを塗ったり（笑）しながら、過ごしていました。

山下

編集部

バハマの生活で、何か変わりましたか？

そこでは完全にベジタリアンでした。お酒ももちろんありません。朝晩に瞑想の時間があり、かなりデトックスされて、ピュアなカラダになったと思います。
生活は島のテントに住んでいたので、嵐が来ると雨漏りするし、浸水するし、かなりサバイバルでしたね（笑）。
でもすごく楽しかったですよ。帰国してからしばらくは、ジャンクな食べ物やお酒はカラダが受け付けなかったり、都会の暮らしの刺激の強さに五感が圧倒されたりしましたけど、いい経験になりましたね。

山下

編集部

実際、ヨガを始めてから、カラダの変化はどれくらい感じましたか？また、続けてみてどのようなメリットがあったのでしょうか？

体重に大きな変化があったわけではないですが、体幹が鍛えられて筋肉もつき、体型にメリハリが出ました。
以前はカラダがだるいなと感じる日が多かったのですが、体力がついたみたいで全然疲れなくなりましたね。それから、カラダの微妙な不快感にもよく気づくようになりました。

山下

編集部

カラダの不快感ですか？

例えば、揚げ物を食べると胃が痛くなって、カラダが重くなったり、食べた物によって、カラダがむくんだりするのがわかったり……。
以前は全く気づかなかったのですが、ヨガでカラダとじっくり向き合うようになると、些細な不調がわかるようになるんです。
そのおかげで、大事になる前に自然と自分のカラダを調整できるようになりましたね。

山下

編集部

自分のカラダの扱い方がわかっていく感覚でしょうか？

まさにその通りです！夜、眠れない時なども鎮静効果のある呼吸法やヨガを行うのですが、自分で自分のカラダを整えていく、不調に対処していく術を今は知っている、という安心感があります。

山下

編集部

最後に、プライベートでは、毎日どれくらいヨガを行っているか教えていただけますか？

朝起きてから、舌磨きやセサミオイルでのうがい、さらに鼻うがいなどもするのですが、その後に瞑想をします。
瞑想は、時間がない時は5分、ある時は30分くらいかけて行いますね。ヨガ自体は、朝はそこまで時間がないので、太陽礼拝、ダウンドッグなどのポーズをいくつかやる程度です。
夜は、寝る前にだいたい30分から1時間半ほどかけてじっくりヨガをします。カラダをほぐし、呼吸を通して心を落ち着かせるので、その後ぐっすり眠れるんですよ。

山下