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インターネット上で誰もが自由に自己表現できる現代。SNSなどの機能を使えば、世界中のあらゆる人と繋がることも可能です。

その一方で、アメリカでは「FOMO(fear of missing out/取り残されるかもしれないということへの恐れ)症候群」と言われる、SNS依存症が話題になるなど、便利さゆえの悩みを抱える人も増えているそうです。

「最初のうちは楽しくて始めたSNS上の人間関係に、いつしか振り回されていた」・・・そんな現代人特有の悩みについて、ヨガスクール講師のYumikoさんにお話を伺いました。

「他人が私をどう思うか」ではなく「私が私をどう思うか」と視点を変えてみる

―質問1―
SNSをやっている人の中で最近「いいね」をお金で買うなど、インターネット上での他人の評価に敏感になりすぎている人が増えているそうです。そういった現象をどう思われますか?

―Yumikoさんの答え―
SNSをやること自体が悪いとは思いません。ただ、ヨガでは「自分自身と世界との調和」を重視します。

調和とは、自分自身を社会に役立たせていくことなので「他者にどう思われているか」ではなく、「他者のために自分は何をできるのか」を大切にします。

人は自分自身を変えることはできますが、他人の行動や気持ちを変えることはできません。

ですから自分の楽しみとしてSNSをやっているならばいいですけれど、もっと「いいね」を押して欲しいとか、評価して欲しいというような、他人の目を気にしてやっているとしたら、それは苦しくなることもあるでしょう。

誰だって人から評価されれば嬉しいですから、多くの人と繋がって評価されたいという気持ちはよくわかります。

でも、SNSで発信している自分が本当の自分かというと、全員がそうとは限らないと思うんです。SNS上での発信って、本来の自分よりもちょっと盛ることができますよね。

そうなると、評価をされているのは現実の自分ではなくて、盛られた自分なわけです。この両者にギャップがありすぎると、実際の自分を知られたくなくて、リアルな世界でコミュニケーションがうまくとれなくなるということも考えられます。

つまり、いくらSNS上で「いいね」を沢山もらっているとしても、実は自分で自分を否定し続け、本当の自分を受け入れられない状態になってしまうのではないでしょうか?

―質問2―
そうやって他人の目が気になったり、SNS上の盛った自分に縛られて苦しくなったりした場合、どうしたらいいんでしょうか?

―Yumikoさんの答え―
私も他人の目を気にすることはあります。私はヨガインストラクターとしてSNSで発信をしているんですが、映りの良い写真を選んだり(笑)、もっとインストラクターっぽいことを言ったりした方がいいかなと考えるときは、他人の目を意識します。

でも、私は私でしかいられませんし、自分にできることしかしません。ヨガには「真実を見つめ、正直でいましょう」(サティヤ)という言葉があります。

頑張って変えられることは頑張る。でも、頑張れないことは頑張れないと受け入れ、やれることと、やれないことを区別すればいいのではないでしょうか。

それを他人の目で決めるのではなく、自分の意思で決めていくことが大切だと思います。

―質問3―
頑張れないと諦めてしまったら、永遠に満たされることがないような気がするのですが…

―Yumikoさんの答え―
そうですね。でも「いいね」が欲しくて悩んでいる人は「いいね」に執着しているのではなく、SNS上にいる自分に執着しているのではないでしょうか。

「本当はこうあるべき」「こうありたい」という理想の自分を作り出して、それに対しての「いいね」を期待しているんだと思うんです。

ただ、それを期待して発信を続けていても、どんどんリアルな自分とのギャップが広がるだけで、心が満たされることはないですよね。

SNSで自分を盛ることが、理想の自分に近づくための原動力になるならばいいですが、大抵はそうはいきませんから、度が過ぎるのはやっぱりよくないのではないでしょうか。

そんな執着から解放されるためには、今のありのままの自分を認識し、受け入れるということが大事ですね。

ヨガには「与えられている環境に、現状に感謝をし、その環境の中でベストを尽くす」(サントーシャ)という言葉があります。

人間の欲望にはきりがないですから、誰かと比べてしまうと満足しない状態が永遠に続いてしまいます。

でも、本当の満足の基準は他人にあるのではなく、自分の心の中にあるんです。「他人が私をどう思うか」ではなく「私が私をどう思うか」です。自分が満ち足りている、幸せだと思えた瞬間から人は幸せになれるんですよ。

―質問4―
自分が満ち足りているなと気付くためにできることはどんなことがありますか?

―Yumikoさんの答え―
まず、SNSに投稿するためでも、見栄えの良い写真を撮るためでなく、本当に自分が満たされる、優しい気持ちなれる行動だけをする1日、つくってみて下さい。

心から美味しくてカラダに良い食事を取る、美しいと感じるお花をお部屋に飾ってみる、大切な人に心から「ありがとう」と伝える、など。

そうすることで、本当に自分が満たされるというのはどういうことなのか気付くことができるかもしれません。

SNSに過度に依存しているなと気付いたら、他人や、理想の自分ではなく、まずは、今現在の自分をきちんと見つめて、現状を認識するといいのではないでしょうか。

監修:Yumiko
ヨガスクールFIRSTSHIP講師

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