皆さん、こんにちは。「羅さんの未病予防ってなぁに?」東洋医学普及活動家の羅予澤(らよたく)です。
東洋医学の考え方をもとに、未病予防や体質改善について皆さんにさまざまな事例を交えてご紹介していきますね。
~1日2Lの水飲みの落とし穴~
体内に取り入れる水と失われる水のことを、医学的に水の出納といいます。食物や飲料から直接体内に取り入れる水分のほかに、実は私たちのカラダは、カラダの中で自動的に水を作り出しているのです。
では、どのようにカラダの中で水が作られているのかを説明します。
私たちは1日数万回呼吸して、大量な酸素を吸収します。
この酸素を使って食事から得た糖質や脂質などの栄養素を分解してエネルギーを作る過程で、その副産物として水が作られます。
いわゆる代謝水です。
一般論でいうと、1日2Lぐらいの水分を摂るべきという説は、かなりしっかりとした科学的な裏づけがあります。
しかし、ここには一つ落とし穴があります。
この2Lの中身は、食物と飲料から摂る水分の合計で、【食事以外に2Lを摂らなければならない】という意味ではありません。
私たちのカラダはひとり一人、身長も体重も異なるため、すべての人に1日2Lがよいということではありません。
大切なのは、体重の約70%を占める水分がどういった状態で体内に蓄えられているのかです。
~カラダにやさしい、水の理想的な状態~
私たちのカラダの中で、代謝水が作られるために、1日2Lの水を飲む必要がなさそうなことは、だんだんと分かってきました。
では、どのような状態で水がカラダの中にあるのがよいのでしょうか。
理想的な状態は、水蒸気です。
水蒸気は、水の分子がバラバラな状態で分子が小さく、細胞内の出入りが自由に行われます。
しかし、液体状の水のままでは、その分子が大きいため、細胞内の出入りができず、細胞を潤すための水分が足りなくなります。
そこで、水分が足りないのであれば水を大量に飲めば良いという健康法が出てくるわけですが、水を大量に飲むだけではカラダに必要な水分を補えないと東洋医学では考えます。
冷たい水を飲むことは、カラダを冷やし加熱の機能を低下させることになります。
カラダを潤したいのであれば、単なる水で摂取するのではなく、温かい食べ物を食べたり、白湯を飲んだり、お粥を食べるなど、食事と共に温かい水分として摂ることを心がけることが賢明です。
体内の水が多すぎる、湿度が高い状態で水を大量に飲む健康法は脾の機能低下を招くと考えられます。
体内に十分な熱がない状態で大量の水を飲んだ場合、加熱して水蒸気に変える力がありません。そのため、水が溜まり、むくみの原因にもなります。
カラダが冷えていることを感じたり、水を飲んでいてもカラダがむくむという方は、水の飲みすぎかもしれません。
水を飲む量を減らし、代わりに食事と共に温かい水分を摂取するように心がけましょう。
自分のカラダと体調をよく観察していくことで、自分にあった最適な水分摂取量が分かってきます。
次回は、「朝の一杯の水は体質改善になるの?」についてお話しします。
お楽しみに♪
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